数億円の請求も…コンサルタントの仕事が消滅しない4つの理由
1)企画業務に関わる「労働力の補てん」
大企業であれば、地頭が良い人のほか、MBA(経営学修士)保有者、弁護士、会計士など一般的に優秀と考えられる人材も在籍しており、自分たちで課題を解決できそうです。
しかし、それはあくまで社内の人材を十分に課題解決へ投入できればの話です。社内の人材も通常業務を抱えているので、タイミング良く新規のプロジェクトを行う時間的余裕があるとは限りません。外部のリソースを活用するニーズがここで出ます。
課題解決に必要な人員を社内で確保できない場合、コンサルティングファームに依頼すれば、頭が良さそうでプロジェクトに適した人材を確保することができます。
また、多くのファームは海外とのネットワークも有していることから、人材の確保が難しい海外事情に詳しいメンバーも確保することができます。その結果、不十分な自社リソースで無理にプロジェクトを進めるよりも、妥当な方向性が出そうと期待されます。
また、企画を通すにあたり、企画書作成、関連部署への説明、役員などの上長決裁など大変な事務手続きを要します。コンサルティング会社は成果物として報告資料を提出してくれますので、これら事務手続きの手間を軽減することに一役買っています。
2)効率的に結論を出して「時間を買う」
コンサルティング会社に依頼した場合、早く結論の方向性が出るため、時間を買う効果も狙えます。
企業の人材は、もともとコンサルティング業務をするために雇われたわけではなく、事業を運営するために雇われています。従って、課題解決を自社の人材だけで図った場合、慣れない業務で時間を要してしまいます。そこで、年がら年中コンサルティングを行っている会社に依頼するほうが効率的に早く結論がでます。
コンサルティング経験のある人材を中途で雇えば、わざわざ外部に高い報酬を払う必要はないと考えてしまいそうです。
しかし、「募集をかけても中途人員が集まらない」「採用できても必要人数を確保するまで時間がかかる」「以前雇ったコンサル経験者は別の業務で手一杯である」などを理由に、外部に依頼するほうが手っ取り早く時間を買えます。