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Tinderで“初体験”を済ませた24歳女性の告白「心の処女は捨てられない」

コラム

愛のない初体験に後悔は?

 小林さんは「恋愛・性経験がない人は劣っている」という恋愛至上主義的な価値観を持っているわけではないとしつつも、

「経験がないことがだめなわけではないと頭ではわかっていますが、やっぱり不安は不安。恋人がいたことがないどころか、告白されたことすらないことに強い劣等感を抱えて生きてきたので、根っこの部分で愛されたいという欲求が消えないんです」

 と葛藤している様子。

「別に初めては好きな人とじゃなくてもいいと思えるようになりましたけど、やっぱり愛し愛されたいし、好きな人としたい願望はありますよ。でも、全然現れないからまた焦って適当な人と寝てしまいそう……」

 しかし、こうして処女を捨てたことに対する後悔はないと言い切ります。

「自分の顔も身体も嫌いだし、可愛らしく振る舞うこともできないし、かといってサバサバ系女子にもなれない……。周りの女の子と比べて自分は劣っているとずっと思っていました。でも、処女を捨てたことによって、少しは自信が持てたので良かったです。自分に興奮してくれてセックスしてくれる男性がいるという事実に安心したかったんだと思います。身体に自信がないので、好きな人には絶対見られたくないと思うけど、どうでもいい人だからこそ恥ずかしくないというメリットもありましたし」

自分と向き合うこともできて良かった

心 恋愛

  女性は貞淑であるべきという価値観はまだまだ根強いですが、小林さんは自分の考えを貫きます。

「人にどう思われるかとかは気にしていません。 本人がそれで幸せなら外野がとやかく言うことじゃないと思います。むしろ、自分がやりたいことをやっているビッチはかっこいいと思うし、憧れますね。私は愛情表現が下手だし、可愛くなれないから、そうはなれないと決めつけていたけど、性的に見てくれる男性がいることがわかったのも、今回の良い発見でした」

 なんだかんだ一歩前進することができた今、「Tinderを使ってみて、やっぱり普通に生活しているだけでは出会えない人と出会えるのがマッチングアプリの魅力だと思いました。結果的に自分と向き合うこともできて良かったです」と語ります。

 決して経験がないことが悪いわけではありませんが、どうしても悩み続けるくらいなら、マッチングアプリを利用して一歩踏み出してみるのも選択肢のひとつなのかもしれませんね。

<取材・文/絶対に終電を逃さない女>

早稲田大学在学中にライターとしての活動を始め、現在就職浪人をしながらフリーランスで続けている。興味のあるジャンルは生きづらさ、恋愛、ジェンダー、SNS、精神障害など。Twitterは@YPFiGtH

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