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転職で「消したい過去」は変えられる?スルガ銀行職員にも可能性はある

学び

嘘はつかずに、謙虚に前を向けば道は開ける

経営

 面接で嘘をついて切り抜けたとしても、不思議と入社後にあっけなく露呈し、居心地が悪くなってしまう。喉元過ぎて熱さを忘れても、根本のところで姿勢や考え方が変わっていないと、再び同じようなことが起きて慌てる可能性があり、それは取り返しがつかないからです。

 深刻なのは「こんな状態では次を探しても無理だ」や「忙しくて次を探す暇がない」ということを理由にして、別の機会を探したり準備したりする気力を失ってしまうことなのかもしれません。それは余計な心配というものです。

 これから人材不足は加速していき、中小企業にとっては人材の確保は深刻な状況になっていきます。環境がそうなっていますので、単に転職の求人の機会が増えるということ以外にも、困難な状況でも冷静さを失わずに状況を打開したという経験を具体的かつ、論理的に説明できる人材はかえって評価される状況にもなっていくと推測されます。

 人材不足は(特に中小)企業社会においては大打撃であり、今後は経済不況と同じくらいに困難な状況を招きかねませんが、個人にとってはやり直しの機会が拡がるという良い側面があることを忘れないようにしてください。

<TEXT/出口知史>

ぬいぐるみの進化版でもあり、小学生に大人気のスクイーズのトップブランドであるiBloom(アイブルーム)を製造販売する、株式会社ブルーム代表取締役社長。東京大学大学院工学系研究科修了後、コーポレイトディレクション、ダイヤモンド社を経て、産業再生機構など3社の投資ファンドにおいて、投資先企業の経営者として複数の会社を連続で再生・成長へと導く。約20年連続で悪化していた老舗企業や5年連続赤字で債務超過に陥った老舗企業などを復活させた。現職では成長から飛躍に取り組む。著書に『困った人の説得術』(日本経済新聞出版社)など

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