副業初心者必見!確定申告で最も困ったこと2位は「税法の理解」・1位は?
副業が盛り上がっている昨今。去年副業を始めた人も実際にいるでしょう。そうなると、この時期は、初めての確定申告が迫っているはず。不慣れな人には難しそうなイメージがあって、ドキドキしているかもしれません。そこで今回は、確定申告を皆はどうしているのか、いくつかの調査でまとめてみました。
副業でどうなると確定申告が必要?
そもそも、確定申告は、どのような人がやらなければいけないのでしょうか。
副業に限って言えば、前年の1月1日から12月31日の間に稼いだ副業で得た所得(収入から経費を差し引いた金額)が20万円を超える人はやらなければいけません。
プラス、2カ所の会社で副業(複業)を始め、本業の会社ではない副業の会社からの給与が年間20万円を超え、かつ年末調整が行われていない場合には、確定申告が必要になります。
ただし、2カ所の会社で副業(複業)をしていて、副業の会社からの給与所得が年間20万円を超えても、本業の給与所得が、諸々の控除を差し引いた結果、150万円以下である、さらには、その他の不動産収入や配当、投資の売却益などもない場合は別です。一応、補足しておきます。
さて、そんな確定申告の対象者は、2025年(令和7年)2月17日(月)から3月17日(月)の間に、申告・納税が必要になります。
初めての人からするとちょっと不安ですよね。確定申告の先輩たちは、情報収集として何をしているのでしょうか。自己流の準備で大丈夫なのでしょうか。
少し古い調査ですが、株式会社マネーフォワード(本社:東京都港区)の確定申告に関する調査(2016年)によると、申告書の作成は「自力で行う」という人が最多の83%だと分かります。
その人たちの情報収集源は何なのでしょう。結果は次のとおり。
- 第1位・・・インターネットで検索(67%)
- 第2位・・・国税局のサイトを参考にする(53%)
- 第3位・・・税務署の申告会場や窓口で相談する(22%)
要するに、先輩たちは皆さん、インターネットで疑問を検索し解決しているとの話です。確定申告といえど、自力でできる上に、インターネットの情報源で十分に対応できると解釈できます。
確定申告で困った悩み・苦労は
では、具体的に、先輩の皆さんは、どのように申告しているのでしょう。
回答者に副業者(23.4%)も含む、税理士ドットコムの確定申告に関する実態調査(2023年)によると、申告書の作成・提出方法について次のように結果が出ています。
- 第1位・・・市販の会計ソフト(41.8%)
- 第2位・・・国税庁の「確定申告作成コーナー」(19.9%)
- 第3位・・・e-taxソフト(15.2%)
いずれもインターネット上での作成です。紙の申告書での作成は1.8%にとどまっています。併せて、申告書の提出については以下のとおり。
- 第1位・・・e-taxを利用(75.4%)
- 第2位・・・窓口に持参(10.2%)
- 第3位・・・申請書の作成代行をした税理士が提出(6.1%)
e-taxとは、インターネットを通じて税務申告を行うためのシステムです。税務署の窓口(または特設窓口)に行かなくても手続きが可能になります。窓口が遠い人、忙しい人には便利なシステムです。
同調査では、確定申告で困った・苦労したことについても回答が挙げられています。
- 第1位・・・作業時間の確保(29.8%)
- 第2位・・・税法の理解(27.2%)
- 第3位・・・会計ソフトの使い方(24%)
- 第4位・・・税金や所得の計算(21.9%)
- 第5位・・・申告書の作成(19%)
年間収入額が20万円ちょっとの規模の副業なら、確定申告の作業はそれほど大掛かりにならないと予想されます。
しかし、収入金額と経費の把握、それぞれを証明する記録の準備などを考えると、不慣れな場合は、それなりに時間を要するはず。
副業をしている以上、本業との兼ね合いで忙しい毎日だと思います。年度末に向けて本業が忙しくなり、作業時間の確保がなかなか大変な人もいるはずです。
それでも、ぎりぎりになると、トラブルの対応力も下がりますし、余計に焦りも大きくなりますから、今のうちから準備を始めておきたいですね。
[文/坂本正敬]
[参考]
※ 確定申告が必要な方 – 国税庁
※ 【自社調査】確定申告に関する実態調査 – 税理士ドットコム
※ 【2016年 確定申告に関する調査】多様化する女性の働き方により、副業派やフリーランス人口が多数 – PR TIMES