テレワークしづらい日本の家事情。米国人が実践する「新しい働き&暮らし方」が凄かった
新型コロナ禍で世界中の人々の働き方が変わり、日本でも、場所にとらわれずに在宅勤務またはオフィス以外の場所で仕事をする「リモートワーク」を採用する企業が目立っている。
しかし、日本の場合は、海外の人々と比べて事情が違うようだ。コンピュータ・ソフトウェア会社「アドビ株式会社(Adobe)」が2021年4月30日~5月28日の期間に調査した「未来の働き方に関するグローバル調査」(英語サイト)で分かったことは「日本、米国、英国、ドイツ、フランス、オーストラリア、ニュージーランドの7か国で、日本だけがテレワーク(リモートワーク)ではオフィスほど仕事がはかどらないと答えた人が多かった」ことだ。
テレワークで仕事がはかどらない日本
「テレワーク導入でライフワークバランスが向上した一方で、紙業務が多く残る日本では、オフィス外での仕事環境向上が課題になっている」という同社の見解は興味深い。
一方で、同社の調査はオンラインで行なわれたことを考慮すると、オフィスで行なう必要のある「紙業務」の問題だけではなく、個人宅にデジタル環境が整っていない問題も大きいのではないだろうか?
働く人たちの住宅事情はどうだろう? 日本の住宅は昔から「ウサギ小屋」と自嘲するほど、欧米の住宅に比べて狭いのが一般的だ。「キッチンや寝室の片隅の狭い場所で仕事をしなければならないような状態のために仕事がはかどらない」というのも理由のひとつではないのか?
広いホテルの部屋でテレワークができる
そんななか、新しい暮らし方の提案が見受けられる。
日本の帝国ホテルが2021年2月に誕生させた「帝国ホテルサービスアパートメント」というサービスだ。ロビーラウンジでお茶が無料で飲めて、ビジネスラウンジも無料で利用できる。フィットネスセンターやスイミングプールやサウナの利用も無料。1か月の料金(家賃)はレギュラーフロアが36万円、ハイフロアが42万円。
かなりお高いが、ニューヨークの平均家賃よりもリーズナブルな料金(後述)となっている。高級ホテルの客室で暮らしながらリモートワークができるとは、優雅な気分で仕事がはかどりそうだ。