思い込みを捨てて、働くことを面白くする「3つの客観的思考」
「自分はこんな人間だ」と固定観念を抱いていることはありませんか。無意識のうちに過去の経験や体験から、いつの間にかでき、染み付いている固定観念が誰にでもあるかと思います。
仕事をしていく上で、固定観念や思い込みに縛られ「自分にはできない」と考えたり、「○○さんだからできるんだよ」と固定観念として劣等感が染み付いていきます。これからより一層、不確実性が高まる変化の激しい時代を生き抜く上で、最も重要となる3つの客観的思考について、業務改革コンサル、デジタル戦略立案・DX支援を行ってきた筆者が考察していきます。
基本は「だろう」ではなく「かも」
1つ目は、仕事の質を深める要素のひとつでもある「仮説力」についてです。私がまだ若手として奮闘している頃、上司から「○○だろうで仕事するな、○○かもしれない」と考えるように教わりました。
きっと大丈夫だろう、何とかなるだろうではなく、「もしかすると、こんなことが起こるかもしれない」という思考を持つということです。みなさんも仕事をする上で、想定通りということばかりではなく、想定外のことも含め、さまざまな事案があることでしょう。
これまでの経験や過去の失敗から学ぶということもありますが、「○○かもしれない」という仮説があらかじめ立っていれば、さまざまなイレギュラーが起きたとしても、事前に想定していた範囲のことなのですぐに対処できます。
「〇〇だろう」という思い込みや決めつけが前提にあると、お客様とのコミュニケーションにも認識の齟齬(そご)が生まれます。客観的事実が何であるのかと、それに基づく自分の意見が何であるのか。思い込みや決めつけに囚われない思考を持つことで仕事の質を高められます。
「思考パターン」は繰り返されている
2つ目は、思考パターンの習慣に「気づく」という「観察力」です。例えば、上司からあなたに「来週水曜日にお客様へ新規サービスのプレゼンを任せた。プレゼン資料も準備するように」と指示があったとします。
思考パターンの例として、
① 私に依頼するということは、どんな意味があるのか、何か意図が含まれているのではないかと裏を読む
② 過去の否定的な体験を引きずって、何で私なのと悲観的になる
③ これは絶好の機会と捉え、肯定的に考える
④ 先のことを考えて、不安になったり、心配から焦りを感じる
など同じ経験や体験をしても、捉え方や考え方は人それぞれですね。誰にでも、思考のパターンがあり、その人が持っている考え方のパターンは、これまで何度も、何度も無意識のうちに繰り返されています。