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フリーランスに一番必要な能力は「痛覚のニブさ」だ――人気コラムニストの「仕事論」

学び

結局フリーランスに向いている性格は?

――失礼ながら、小田嶋さんも腰は低いほうだったんですか?

小田嶋:低いとは自分では言いたくないけど、少なくとも威張るタイプではなかったから、恨まれるようなことはなかったと思っています。

 でも、誤解して欲しくないんですが、「この人は偉くなるかもしれないから、腰を低くするべきだ」と言ってるわけじゃないんです。それって、なんかイヤラシイでしょ?

――たしかに、ちょっと打算的ですよね。

小田嶋:完全に嫌なヤツじゃないですか。私自身、「あらゆる人に対して感じよく振る舞うべきだ」なんていうことを戦略的に考えていたわけではありません。

 というよりも、自分を戒めていないと周囲に感じ悪く当たってしまうような人間は、そもそもフリーランスには向いていないということです。自然に振る舞って、それでも他人に対して感じよく応対できるじゃないと、フリーランスはできないよってことです。

――なるほど。まあ無理してもわざとらしいですからね。

<取材・文/西谷格 撮影/詠祐真>

週刊誌などのフリーライター。神奈川県藤沢市出身。上海に6年住んでましたが、最近日本に戻りました。『ルポ中国「潜入バイト」日記』(小学館新書)発売中。ツイッターは@nishitanitadasu

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