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観光業の人材不足解消を専門スクールが担う。学生の留学サポートも行うバンタン新スクールのインパクトとは?

2025 年、訪日外国人観光客が 4,200 万人を突破し過去最高を記録、街のいたるところで外国人を見かけるのが日常となりました。しかし、このインバウンド需要の一方で、業界は2035 年に約 211 万人の人材が不足するといわれており、極めて深刻な危機に直面しています。
こうした社会課題に対し、「世界で一番、社会に近いスクール」を掲げる株式会社バンタンは、2027 年 4 月、東京・大阪に「バンタン外語&ホテル観光学院」を開校すると発表しました。同学院の特徴と観光業界に与えるインパクトを紐解きます。

経済的な壁とキャリアの断絶を突破する挑戦


グローバル化が進む現代において、海外経験を持つ人材の育成は急務である一方、日本の留学者数は減少傾向にあります。その最大の要因は「経済的な余裕のなさ」と、留学による「休学・留年のリスク」です。そこでバンタン外語&ホテル観光学院が打ち出した実践的な解決策は、ワーキングホリデーを教育カリキュラムの一環として位置づけるというモデルです。

従来の留学は多額の持ち出しが必要でしたが、在学中に海外で働くことで収入を得ながら学ぶ「ワーキングスタディ」を推奨。これにより、卒業までのトータルコストを抑えつつ、質の高い海外経験を積むことが可能になるといいます。

また、ワーキングホリデーを卒業単位に含む正規カリキュラムとすることで、学生は 4 年間(または 3 年間)の在学期間を延ばすことなく、キャリアを止めることもなく海外へ飛び出すことが可能です。

外資系高級ホテルチェーンとの提携による支援体制

左から、バンタン代表取締役社長・木村良輔氏、リアブロード代表取締役社長兼 CEO 神田慎氏、IHG ホテルズ&リゾーツ IHG・ANA・ホテルズグループジャパン COO 飯沼潔人氏、ハイアットグループ ハイアット セントリック 銀座 東京 人材開発部長・田中まゆみ氏、マリオット・インターナショナル日本地区採用担当部長・大野裕子氏、バンタン取締役・吉岡忠樹氏


多くの学生が抱く「海外で仕事が見つかるのか?」「現地の日本人コミュニティに閉じこもってしまわないか?」という不安に対しても、同学院は強力なパートナーシップで応えるといいます。

留学エージェントのリアブロードが提供する事前面談と面接セッティングで、渡航前から就労先とのマッチングを行い、現地到着後すぐにプロの現場で働ける環境を整備。就労先としては、オーストラリア・カナダ・ニュージーランド等での星付きホテルやローカルレストランが紹介される予定です。

さらに提携企業には、世界最大級のホスピタリティ企業であるマリオット・インターナショナルをはじめ、ハイアット、IHG ホテルズ&リゾーツといった外資系高級ホテルチェーンが名を連ねています。各社では、国内外でのインターンシップ提供や現役のプロによる直接指導、次世代リーダー育成プログラムへの参画などが予定されています。

社会課題解決への姿勢

現在、日本の観光・ホテル業界における人材不足は、単なる人数の問題だけではありません。急増するインバウンドに対応できる多言語対応能力と、グローバルスタンダードのホスピタリティ・マインドを兼ね備えた人材が決定的に不足しているのです。

バンタン外語&ホテル観光学院は、若者のキャリア資産形成と即戦力人材の供給という形で、社会課題の解決に寄与しようとしています。

バンタンの木村良輔代表取締役社長は、「社会にできるだけ近づき、業界に今必要とされているものを提供することが最大の特徴」と語ります。同学院は 2027 年 4 月の東京・大阪開校を皮切りに、2028 年には名古屋での展開も予定しています。

また、高校生向けにはニュージーランドや韓国への短期留学プログラムも用意されており、より早い段階からのグローバル意識の醸成を目指しています。


日本の人口減少や市場の縮小というネガティブな予測が飛び交う中で、外に目を向け、世界の市場を意識した人材を育成することは、これからの日本の競争力を維持していく上でも重要な取り組みといえそうです。

教育と就労、そして社会課題解決を実現しようとするバンタンの挑戦は、観光業界の未来にインパクトを与えるかもしれません。

[bizSPA!編集部]

株投資の素人集団である「bizSPA!フレッシュ」の20代編集者&ライターたちによって結成された投資チーム。好きな言葉は「不労所得」

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