メンタル崩壊一歩手前からなんとか立ち直ったときの話。
最高の評価を受け続けている彼からの言葉
あるとき、お客さまの会社の食堂で彼とランチをしているときに、彼が「ぼくは、伊藤さんは優秀だと思っていますよ」とぽつりと言ってくれました。化け物みたいに優秀な人たちがたくさんいるコンサルティングファームの中で、その中でも最高の評価を受け続けている彼からその言葉を頂けたという事実。それはぼくの中でたとえようもないぐらい大きなことでした。そのときの情景は今でもはっきりと思い出せます。自分の仕事人生での宝物の一つです。
心から尊敬できる人と一緒に働くこと
上記を一言でまとめると、「立ち直れたのは、ラッキーだったから」となります。メンタルを壊しかけた次のプロジェクトでなんとか完全崩壊には至らなかったこと、英語ができるわけでもないのに海外プロジェクトに配属いただけたこと、心から尊敬できる人と一緒に働けたこと、その方から認めていただいたこと、そのようなラッキーが重なり、なんとかなりました。
「キャリア初期、心底尊敬できる人と一緒に働くことは、想像以上に重要」ということだけはお伝えできればと思います。職種や給料、労働時間や成長環境、いろんなものが気になると思います。ただ、ぼくの場合、もっともインパクトが強かったのは「一緒に働く人」でした。アクセンチュアを辞めた後も、すべての会社で「この人は本当にすごい」と心底尊敬できる人たちと一緒に働くことができ、その渦中でぼくは大きく成長できたと感じています。単に必要に駆られて勉強したり努力するのではなく、「この人のようになりたい、なるんだ」という熱い思いをベースに持つこと。それがあると、心身の安定やキャリアの構築に大きく寄与するんじゃないかな、と思っています。
みなさんが、心から尊敬できる人と一緒に働けることを心から祈っています。
<TEXT/Zenyum Japan代表取締役社長 伊藤 祐>