副業で“官能小説家”になった地味な26歳OLの意外な転機「悔しくて泣けてきた」
官能小説の賞に応募した結果は?
この気まぐれがまりえさんの人生を変えます。
「そしたら、その官能小説で賞をいただきました。あっという間の出来事でした。工場とか自分が仕事で見てきた現場を舞台に官能シーンを書いたのですが、選考コメントで『リアルな状況描写がいい』と褒めてもらいました(笑)」
まりえさんは恥ずかしそうに言います。
「『手もつなげない』ような純粋な男女の恋愛作品ばかり書いていたので、まさかエロで自分が賞をとるとは思ってもいませんでした。でも書き続けていくうちに『もっと激しいエロを!』と自分のなかの何かがわきたってきています」
突然のエロ小説で人生が変わる
楽しそうに語るまりえさんに、副業とはなにかを聞いてみました。
「私の場合、完全に自己実現ですね。やりたいことを副業で思いきりやるという感じです。実際、原稿料はめちゃくちゃ安いし、正直全然稼げていませんけど、続けるつもりでいます。お金の問題ではありません」
まりえさんは「今日も原稿を書き上げてから出勤をした」と言います。副業だからこそ思いきりできる。お金ではない価値や夢を副業に託すパターンもあるようです。
<TEXT/瀧戸詠未 イラスト/超ズボン>