bizSPA!

ズボラな性格が台無しに。実家で「遊ぶお金を工面する」20代男性の計画

コラム

湯船に浸かっているときに母親が突撃

お湯を溜め、ゆったりと湯船に浸かって母の帰りを待っていました。寮に戻ってからどこに飲みに行くか、どこの風俗へ行くかなど考え、ウキウキ。そろそろお風呂から出ようと思ったそのとき、ちょうど母の気配がしました」

 さっそくお金を受け取ろうと脱衣所でカラダを拭きます。そしてもらったお金をどういうふうに使おうかと考え、頭がお花畑になっていたときでした。「あんたぁっっ! 嘘ついたね!!」と、とにかくものすごい怒鳴り声が聞こえ、ガラリと脱衣所の引き戸が全開に……!

「そして、母の手に握られている残高が0円の通帳を見た瞬間ハッとしました。そう、カバンの中に入れっぱなしにしてあった銀行の通帳を母が見つけ、おかしいと感じて中身を見たのでしょう。すぐに察しがつきました」

 すぐに、お風呂に入ろうと着替えを取り出したとき、つい、いつものクセでカバンの口を開けたままだったことも思い出します。けれどもう、あとの祭。さっきまで福の神のように穏やかな顔をしていた母が、まるで鬼の形相で怒鳴りつけています。

ズボラな性格が招いた白米でしのぐ生活

帰省でビックリした話

「それはもう、いままでに見たこともないような恐ろしい顔でした。そして、『この嘘つきがぁっ! 社会人になってまで親に嘘をついてお金の無心をするとは、どういうことだ? 寮へ帰れ! 二度と顔を見せるな!』と怒鳴り散らされ、追い出されてしまったのです」

 母を頼ることができなくなった岸さんは上司に頼み込んで給料を前借し、毎日おかずなしの白米で我慢して凌ぎ、体重は1か月で5キロも減。「金欠は、本当にツライ。もう二度と散財はしたくない」と話してくれました。

 岸さんが体験したように、ズボラな性格が自分自身の首を絞めることは意外と多いかもしれません。金欠状態の人は、もしかしたらズボラが原因だということはないでしょうか。いまいちど、自分の言動を振り返ってみたいものですね。

特集・帰省でビックリした話

<TEXT/夏川夏実 イラスト/葉月しあ(@shia_lifestyle)>

ワクワクを求めて全国徘徊中。幽霊と宇宙人の存在に怯えながらも、都市伝説には興味津々。さまざまな分野を取材したいと考え、常にネタを探し続けるフリーライター。Twitter:@natukawanatumi5

12

おすすめ記事