本当に面白いボードゲームは「長考できる」。人気ボードゲームカフェオーナーが語る
カフェからゲーム開発を手掛けるまでに
―― JELLY JELLY GAMESを立ち上げて、ゲームを作ろうと思うようになった理由を教えてください。
白坂:ボードゲームカフェの運営は、お客さんがボードゲームを楽しむ場を提供することですが、次第に場の提供だけでなく、自分たちでもゲームを作りたいと自然に思うようになったんです。そんな時に、ボードゲームカフェを運営していることは、大きな強みでしたね。
ボードゲームで遊んでいる人の反応を最も見ることができる人たちって、ボードゲームカフェを運営している私たちだと思うんです。自分たちでボードゲームを作るようになれば、このシナジーを生かせると思ったこともJELLY JELLY GAMESを作った背景のひとつですね。
――JELLY JELLY GAMESで作るゲームの特徴などはありますか?
白坂:やはり、カフェに来るお客さんに合わせたゲームが多いですね。うちは、ほかのボードゲームカフェに比べるとライトなお客さんが多いので、「ちょっとテレビで見て興味を持ちました」くらいの方でも楽しめるようなゲームであったり、プレイ時間も比較的短いゲームを作ることが多いです。
思い入れある作品は「人狼系」
――白坂さんが手掛けたゲームで思い入れのある作品などはありますか?
白坂:私は、「株式会社人狼」という会社を立ち上げるくらい人狼が好きなのですが、人狼好きな方であればきっとハマるだろうと思って日本語版を手掛けたのが、『ディセプション-香港殺人事件-』というゲームです。人狼は、ボードゲームのジャンルでいうと「正体隠匿系」に入るのですが、このゲームも同じジャンルです。
参加者の中に犯人がいて、皆で犯人は誰なのかを捜すところは人狼とよく似ているのですが、テーマが殺人事件なので人狼よりもリアリティがあります。殺人事件の謎を解いていく中で手掛かりが少しずつ明かされていって、「証拠はこれなんじゃないか」と議論するところなんかは人狼よりもリアリティがあって、没入感を感じられると思います。人狼好きならきっと気に入ってもらえる作品です。