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「300万円のロスだけど」上司が若者を追い詰めて潰す“ベンチャー転職”で見た闇

コラム

魔のコミットメントミーティングの時間

「毎週マネージャーとのミーティングでノルマが課されますが、目標が達成できないと、週末にマネージャーからメールがじゃんじゃん届き、その内容はまさにつるし上げでした。さらに『達成できないのは、どうしてですか。いつ達成するのですか』と精神的に追い詰めてくる。『次は達成します』と返信するしかないのですが、次の週でも達成できないと、同じことの繰り返し」

 こうやって、「できない馬鹿者」と自覚させて、「辞表を出させるのが会社の狙いだったことが次第にわかってきた」と、柳川さんは語ります。

「会社は、社員を育成するという発想がまったくないのです。10~40代の社員を『売上』というふるいに一斉にかけて、できる人だけ残ればよいという考えだということが次第にわかってきました」

マネージャーに呼び出され詰問される

コミット

 ベンチャー企業に転職することを前向きにとらえていた柳川さんでしたが、売上目標が1か月経っても達成できない場合は、マネージャーから呼び出されて、落ち度のあるところを徹底的に突いてくるのだそうです

「300万円のロスだけど、どうするんだ」
「次で巻き返します」
「巻き返せなかったじゃないか」
「次は必ず」
「できなかったらどうするつもりだ」
「……」
「ロスが増え続けるってことだよ、わかっているね(にらむ)」

 まるで言葉の拷問を受けているような痛みを感じ、「クズ」などという言葉の暴力にも次第に麻痺してしまう。最後はだんだん廃人化していくような感覚になっていったそうです。当然のように売上も下降の一途。

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