脱中国する富裕層が日本の不動産を“爆買い”するワケ。意外なエリアが人気に
葬儀場など日本人が嫌がる場所をむしろ買う
B氏とは別の不動産会社代表C氏は、次のように話す。
「中国共産党幹部の娘で、日本人と結婚した顧客の女性は現金で買うと税務調査が入ったとき、地下銀行で資産移動したのがバレてしまうから最初はローンを希望してきた。でも結局面倒だからと、千葉の7000万円程度の中古マンション一棟をはじめ複数の物件を現金で購入することに。
分割で払うと言い、750万~1200万円を10日連続で振り込んできた。それだけキャッシュがあるってすごいことですね。そして最近増えているのは『山を買いたい』という問い合わせ」
税金対策のための不動産購入も
中国人翻訳家でジャーナリストの周来友氏も、「中国人が積極的に投資・買収をしたがる場所は日本人が忌避するフィールドです。今は葬儀場や寺、そして後継者がいなくなった会社や伝統分野などです」と話す。
また、「潤」が目をつけるのは高級物件だけではない。東京の小さな商店街の雑居ビルに入居する人はこう語る。
「うち以外はゴミ屋敷のようなビルだったのですが、いつの間にかオーナーが中国人に代わっていたんです。土地代だけで2億5000万円。で、立ち退きを迫られるかと思ったら逆にうちのテナントの資産価値が2億円になったとかで……税金対策のために買ったそうです。まだ20代の女性だそうですよ」
日本人の知らないところで、大きなカネが動いている。