泣きながら彼女から電話がかかってきて…

　そんな中、田辺さんは事件に見舞われます。

「彼女と付き合って4か月ほど経った頃のことでした。彼女が泣きながら電話してきたんです。でも、何があったのかなかなか話してくれなくて……。時間をかけて聞いていくと、サークルの先輩と身体の関係を持ってしまったことを語り始めたんです」

　その先輩、宮崎さん（仮名）は未経験者グループを小馬鹿にしてくるメンバーの1人で、田辺さんは以前から嫌な印象を持っていたといいます。

「ルックスが良くて、かなりモテてはいましたね。ただ、性格はチャラくて、手当たり次第に女性に手を出すと噂のある人物でした。自分の彼女にも、以前から何かとちょっかいを出しているのは知っていました。ただ自分と付き合っているのは知っていたはずなので本当に頭にきて……先輩を呼び出して、問い詰めることにしたんです」

殴りかかるも、ボコボコにされてしまう…

　会って話を聞くことにした田辺さんでしたが、宮崎さんから返ってきたのは予想外の反応でした。

「最初から完全に開き直っていて、『面倒くせえな。なんだよ？』と言われました。どういうつもりなのか聞いてみると、『あいつは俺みたいに、うまいやつの方が好きなんだろ？』って半笑いで言うんです。怒りに震えていると、『バレーの話なんだけど。あれ？ もしかしてあっちの話かと思った？』と笑い出して……」

　田辺さんは完全に頭に血が上り、殴りかかります。

「ですが、僕は喧嘩なんてしたことなくて、向こうは運動神経も良くて……逆にボコボコにされました。彼女を寝取られた上に、コテンパンにやられて……もう悔しくて悔しくて仕方ありませんでした」