自分を捨てた元カノに再会。「今なら私と釣り合う」と言われブチギレ
医者だと知ったら瞬間に手のひら返し
内心イラッとしましたが顔には出さず、「ご心配なく。ちゃんと仕事はしてるよ」と返しますが、この答えに納得しなかった元カノ。仕事の内容やどんな会社に勤めているのかをしつこく尋ね、「私は○○(※非上場の有名企業)」と、聞いてもいないのに自分の勤務先やいかに大きな仕事を任されているのかについてベラベラとしゃべってきたそうです。
「マウントを取りたかったのはなんとなく理解できましたが、ここまであからさまな人も珍しいので衝撃でした。おまけによりによって元カノですからね(苦笑)。昔のトラウマがフラッシュバックしてくるし、こんな女性を好きだった自分が情けない……。初めて付き合った女性なのに黒歴史もいいところですよ」
早くも帰りたい気分になったそうですが、ここで「お前、知らないの? コイツ医者だよ」と2人の間に割って話しかけてきたのは友人のひとり。元カノは「えっ?」と一瞬驚いた表情をしましたが、ここから手のひらを返したかのようにすり寄ってきたといいます。
倍返しは無事成功したが……
「『今度、食事に行かない?』って何度もしつこく誘ってくるし、『今の貴方なら私と釣り合うと思うの』とこの期に及んでもなぜか上から目線(笑)。はぐらかす程度ではらちが明かないと思い、『俺、将来はそれなりの地位と収入が約束されてるんだけど、本気で自分がふさわしいと思ってんの?』と言ってやりました。
プルプル震えることはなかったですが顔を真っ赤にして『アンタなんてこっちから願い下げよ!』と捨てゼリフを吐き、同窓会中は2度と近寄ってきませんでした」
昔、別れ際に元カノから投げつけられたセリフの意趣返しともいえる一言ですが、さすがにこの展開は栗沢さんも予測していなかったようです。
「開業医の跡取り息子ではないため、本当は地位や収入の保障もありませんが、絶対に脈がないとわからせるためにわざとあんな言い方をしました。ただ、これじゃ元カノとやってることが同じ。事情を知ってる友達は『アイツの態度は目に余るし、お前は悪くない』とフォローしてくれましたが、後で軽い自己嫌悪に陥ってました。もっとスカッとした気持ちになれると思ったのに……」
因縁の相手に復讐や倍返しを果たせたとしてもただ空しいだけ。それが正常な感覚なのかもしれませんね。
― 特集・嫌なアイツに倍返ししたら ―
<TEXT/トシタカマサ イラスト/パウロタスク(@paultaskart)>