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ラーメン、牛丼、パン…「不健康な食生活」でもやせられるコツ。管理栄養士が教える

暮らし

菓子パンはパンではなく「菓子」

パン

―――パスタ、菓子パンなどで太らない食べ方はありますか?

岸村:パスタはソースや油分などが加わることで白米に比べて高カロリーになるので、パスタも量に気をつけましょう。小盛は約350~500kcal、大盛は約800kcal。パスタソースによってもカロリーが異なり、トマトソースのほうが野菜の栄養も摂りつつ、カルボナーラやベーコンとパスタだけのペペロンチーノよりもカロリーが低いです。菓子パンは「パン」ではなく「菓子」の位置づけと考えて、主食ではなくご褒美としていただきましょう。

 やってはいけないことは「菓子パンだけ」を単体で1回の食事で2つ、3つと食べ続けること。すると見えない糖と脂質を摂ってしまうことになり、結果的に体にダメージを与えます。そのためパンだけで満腹感をもたらすことをやめて、サンドイッチなど具材も摂れるものを選んだり、コーヒーなどの温かい飲み物や豆乳ラテなどたんぱく質を含む飲料と一緒に食べて、血糖値の上昇をゆるやかにすることをおすすめします。

―――スポーツドリンクを健康飲料として毎日飲んでいるサラリーマンが少なくないです。スポーツドリンクを毎日飲んでいると太るというのは本当ですか。

岸村:スポーツドリンクは激しい運動をした人に必要なエネルギーを補うための栄養ドリンクです。スポーツで汗をかいた人に必要な糖分が入っています。ところがオフィスワークなど運動をほとんどしない人が摂ると、過剰な糖分になります。過剰な糖分は脂肪として蓄積され、中性脂肪として血液中にあふれてドロドロ血の原因にもなります。

 特に空腹時に摂った糖分は、急激に血糖値を上げて、体にダメージを与え、太る原因にもなります。スポーツドリンクを習慣のように飲んでいる人は、すぐ止めてしまうとストレスがたまるかもしれないので、無糖の強炭酸飲料にするか、あるいは中性脂肪対策にもおすすめの豆乳に変えても良いでしょう。

なぜ糖質制限でリバウンドするか?

―――体に良かれと行っていたことが逆効果だったということですね。では糖質制限をしたらリバウンドしたという理由も同じようなことでしょうか。

岸村:糖質はカロリーを減らせない人が、短期間で結果を出しやすい方法です。その反面、リバウンドもしやすいと言えます。私も以前、糖質制限にはまり、野菜の糖質は良くないとか、白米も摂らないなど、ことごとく糖質を抑えていたら、一時的に体重が減ったものの、その後一向に下がりませんでした。糖質制限でリバウンドするのは、糖質を摂らない反動で、他の食欲スイッチが入りやすくなるのが原因です。

 そのため適量の糖質をタンパク質と一緒に摂ったり、食物繊維が多い大麦ごはんや玄米、冷ご飯などで摂ることをお勧めします。これらは腸の奥まで届いて発酵することで、長寿の人が共通してもっている腸内細菌を増やす可能性や肥満を予防する働きがあります。玄米は水分と一緒に摂るとお腹の中で膨れてくるので、満腹感をもたらします。

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