出版不況で収入10万以下に…エロ本ライターが50歳のシフトチェンジに成功した訳
「子供はまだ小学生」彼を襲う危機感
「それ以前からライター業の傍らイベンターの仕事も少しやっていたのですが、自分で機材を買い配信業を始めたんです。配信イベントを企画し、出演者のブッキングや配信実務もすべて自分でやる。なんでここまで動けたかと言えば、焦りが大きかったです。子供はまだ小学生で稼がないといけない。ただ、やってみると『この仕事は自分に合っているな』と感じました」
そう感じたのは、「ライター時代に培った“武器”が生かせる」と思ったからだという。
「それは企画力と聞く力です。正直、僕の文章力はたいしたことないんです。それでも長くライターをやれたのは、企画を考えたり、インタビュアーとしてホンネを聞き出すのが好きだったから。それを文章ではなく、配信を含むイベントで生かせればいいんだと」
ダメ元で問い合わせたら採用→正社員に
「配信のノウハウも我流で覚えたので、ダメ元でロフトに問い合わせたら業務委託として採用。今夏から正社員登用されました。社員はほとんどがアルバイトあがりなので、この年齢で中途採用されるのは初のケースらしいです」
現在は20代スタッフに交じって働き、「若いバイトさんに仕事を教えてもらうのも楽しい」と語る大坪氏。変化を楽しめれば、何歳になってもシフトチェンジは可能なのだ。
●5年後「食えない人」にならないための働き方戦略
どんな仕事でも積み重ねた経験はある。それを転用して生かせる職場を探す
<取材・文/週刊SPA!編集部>
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