ネズミが出るのは日常、そうじは監査前だけ…ヤバい居酒屋の裏側に迫る
「冷蔵庫にナメクジがいる」「料理にコバエが混入したことも」……大阪王将の元従業員が告発した悪質な衛生環境に飲食業界は震撼した。だが、これは氷山の一角にすぎない。飲食業界にはびこる闇を照らしていこう。
ネズミ発生や賞味期限切れが常態化
行動制限が解除され、徐々に客足が戻りつつある居酒屋。埼玉県在住の居酒屋チェーンの男性(33歳)は、声を潜めながら話す。
「ネズミが出るのは日常茶飯事。お客さんから『ネズミがいるんだけど』と呼び出され、その場で捕獲することもありました。はじめこそビビっていたのですが、最近では慣れて尻尾を掴んで窓から捨てています。あまりに手際が良かったのか『これが本当の“チュー”ハイ』とお客さんから拍手されたことも(苦笑)。特に東京の中央区はヤバいと飲食仲間から聞きます。築地(市場)がつぶれてからえげつない量のネズミが放出されたとか」
掃除するのは監査の前だけ…
言うまでもなく大量の病原菌を運ぶネズミは、飲食店にあってはならない存在だ。
「ネズミ捕りも設置しましたが、捕獲できたのは2年間でわずか3匹。店内をきちんと掃除するのは、会社のお偉いさんが各店舗を回って衛生状況をチェックする監査の前だけ。キッチンの床下にある排水の浄化設備は、『臭い・汚い・キツい』の“3K”で誰もやりたがらない。生ゴミや油脂がネズミの養分になるのは百も承知なのですが、後回しになっている店舗も多い」
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