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前歯が全壊、ホームレス生活…現役探偵が語る「過酷な現場」の数々

ビジネス

 他人の秘密を暴き、真実を依頼者に伝える「探偵」。しかし、その実態は一般人にあまり知られておらず、「うさんくさい」「怖い」など、あいまいなイメージが知れ渡っているのも否めない。そうした現状を変えようと奔走しているのが、全国にフランチャイズ店舗を多数抱える探偵会社・シークレットジャパンの栗村崇会長だ。

栗村崇氏

栗村崇氏

 前回の記事は不倫や浮気の調査を中心に話を聞いたが、今回はその他の調査について、また、探偵そのものと探偵会社であるシークレットジャパンの実態についても語ってもらった。

【前回の記事】⇒コロナで変化する不倫、探偵に聞く“リアルな事情”「ラブホテルも巧妙化」

探偵会社でストーカー対策依頼も

 シークレットジャパンでは、ストーカー対策の依頼も請け負っているという。

「ストーカー対策は、残念ながらこれといって有効な手立てがないのが実情です。そのため、基本的には依頼者さんを後ろからひたすら守り、ボディーガードに徹します。我々に逮捕権はないので、できることが限られてしまうんですよね」

 依頼者を守っていれば、退散するのかと思いきや、それでもストーカーは現れるらしい。

ストーカーとの激闘で失った「歯」

探偵

画像はイメージです(以下同じ)

「近年はストーキング被害が社会問題化したため、ストーカー規制法が生まれ、警察もストーカー対策に本腰を入れるようになりました。そのため、いまは警察に通報すればキチンと対応してくれます。ところが、それ以前は通報してもまともに取り合ってくれず、気が動転したストーカーと我々が戦わざるを得ない事情があったんです」

 必死に抵抗するストーカーと戦ったことによる被害も生じた。なんと、栗村会長はストーカーが振り回す鈍器を顔面に食らい、前歯をすべて喪失。現在は入れ歯をさしていると明かしてくれた。それでも、「歯を失ったことで救われた方がいるわけですから、勲章みたいなものです」と気丈に語る。

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