毎回目標を達成できない人には特徴が。意識すべきは「期日」と「指標」
目標達成のために計画を立てて行動しているものの、目標に近づいている実感がわかない……。期日直前になって「あれ、このままじゃやばいかも」なんて思ったことはありませんか? こうした状態に陥ってしまうのは、計画に「あるもの」が足りないからです。
前回の記事「失敗しない計画の立て方」は、いかなる時も目標を達成できる人になるために、「目標150%対比で計画を考えてみる」こと、「やるべきことを羅列する計画ではなく、重要成功要因(急所)を見極めてPALNをつくるコツ」についてお伝えをしました。
これでPLANは完璧! と言いたいところですが、まだPLANには気を付けるべきポイントがあります。それが、マイルストーンと呼ばれる「効果測定指標」なのです。
今回の記事では、これまで約1000社に及ぶ企業の人材育成の支援を通して、5万人以上のビジネスパーソンと接してきた株式会社FCEトレーニング・カンパニー代表の筆者(荻野純子)が、目的・目標に着実に、そして最短で近づく計画にするための仕掛け「マイルストーン(効果測定)」を紹介します。
マイルストーンの起源は紀元前
本題に入る前に、「マイルストーン」というのは、そもそも何かということについて考えてみたいと思います。
その起源は紀元前のローマ帝国にさかのぼります。ローマ帝国では、アッピア街道をはじめとする主要な道に、出発地からの距離をマイル(1000歩)ごとに石に打刻し、現在の距離がわかるように設置をしたのです。
つまり、これが「マイル(=距離の単位)ストーン(石)」です。これをビジネスでも応用し、目標達成までの道のりにおいて、目標まで正しく進んでいるかを確認するための指標として設けられています。
「期日」と「指標」の2つで考える
マイルストーンを考えるためには次の2点を明確にするとよいでしょう。
・効果測定日(目標とする成果が予定どおりに出ているかを確認する日)
・効果測定指標(どれぐらいの成果がでていれば順調かを示すもの)
最初に決めた計画を実行したとして「いつまでに」「どんな結果(状態)」になっていれば、目標に対して順調に進んでいるといえるのか。それを判定する期日と指標を決めておくのです。
この効果測定は少なくとも週単位で設定するのがポイントです。仮にうまくいかなかったとしても、1週間のズレであればリカバリーしやすいからです。これが1か月ぐらい空いてしまうと、リカバリーにも1か月近くかかってしまい、挽回が難しくなってしまいます。