不安でつい酒を飲んでしまう…。脳内科医に聞く「自分に打ち勝つ」コツ
“報酬”と依存を勘違いしない
「この仕事が終わったら一杯やる」「この筋トレをこなしたらゲームを30分やる」など、不安に打ち勝ち行動するうえで報酬の存在は欠かせない。
ただ、加藤氏いわく「注意したいのが、報酬と依存を勘違いしないこと」だという。
「適度なアルコールやギャンブルなど、快楽をもたらすものは、不安を打ち消すにはよい“報酬”に見えます。しかし、人間の脳は習慣化しやすいので、快楽が強いものを報酬にすると依存性が高まります。だからこそ、報酬には、過度にやると身を持ち崩すようなものではなく、より身近なものを選びましょう」
釣りや果物狩りはやる気アップに
1. 大量に「ハント」する
アルコール以外の“報酬”としてオススメなのが、何かを大量にハントする体験だ。釣りや果物狩りなど、たくさんのものをハントするとドーパミンが分泌されるので、気持ちが高揚し、何ごとに対してもやる気が上がってくる。
2. 締め切りよりも早く提出する
達成感を得ることも、脳にとっては大切な報酬になる。締め切りよりも早く仕事を終わらせるのは、会社員が簡単に得られる報酬のひとつ。脳も満足するし、周囲からの評価も上がるというウィンウィンのトレーニングなのだ。
<取材・文/週刊SPA!編集部 イラスト/田川秀樹>
【加藤俊徳】
医学博士、脳の学校代表、加藤プラチナクリニック院長。1万人以上の脳を診断・治療した経験をもとに著書多数。「不安を打ち消すためのトレーニング」42個を収録した『不安を力に変える』は発売中
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