不正融資で撃沈したスルガ銀行。借りたサラリーマン大家たちのホンネは… #全宅ツイ
では、流しそうめんの上流にありつく方法はあるのでしょうか。
「私の知っている不動産ブローカーは、いい物件情報を買わしていただく仲介さんにはむしろ平身低頭して、隙あらば分厚いお肉を御馳走し、二次会ではアラフィフにも関わらず自ら率先してブラジャーを頭にかぶって場を盛り上げ、最後にタクシー代をポケットに入れて最敬礼で見送るといいます。もう一度言いますがアラフィフですよ」
良い物件情報をゲットするには、不惑をとうに過ぎた大の大人が、自らすすんでブラジャーを頭に被る、そんな営業努力が必要だとどエンド君は力説します。
お客様意識を捨てることが投資家には必要
初心者投資家からステップアップする方法をどエンド君に尋ねたところ、「お客様意識からの脱却」が大事だと言います。
「最初は私も不動産屋に騙されそうになるたび、『なんて、わるい奴らなんだ!!』と憤りを感じていたのですが、逆の立場になって考えたら、そもそも良し悪しのわからない人にわざわざ良いものを出しても、その良さが解ってもらえなかったら、ぜんぜん努力が報われないですよね」
魅力的な物件ほどすぐにその良さを理解して、黙って買ってくれる人の元に渡るというのがどエンド君の考え方です。
「そして、買主の反対側には売主がいるので、自分が相場より安く買って儲けたいということは、取引相手に本来もっと高く売れるものを安く手放して、損してほしいと願っているのと同じです。そう思うと、儲けたいという気持ちを抱いた時点で、もうプロも素人も関係ないし、お客さんという立場でもないですよね」
投資の世界でアマチュアであることを強調しても、ハンデがもらえるわけではないのです。これまでに手を変え品を変え初心者を嵌め込む商品が登場してきた不動産投資の世界。したたかに生き抜いてきたどエンド君は、こうボヤきます。
「それでも……もし、うまい不動産の話があって投資したくなったら、最寄りの全宅ツイ会員に相談してみてくださいね。かぼちゃの馬車だって何年も前からけっこうみんなで警鐘を鳴らしていたんだよ……」
<取材・文/栗林篤>
【どエンド君 @mikumo_hk】
零細IT企業でimodeサイト退会遷移複雑化プランナーを経て失職。歩合給を握りしめ韓国エステ店を買ったところから不動産投資家デビュー。買ったその週末に漏水して、不動産屋を恨んだこともありますが……家賃収入とローン返済の隙間で暮らして10年が経ちました。借金10億円をめざして頑張ってます