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脱毛サロン「キレイモ」金銭トラブルはなぜ起きた?背景に“広告費のかけすぎ“も

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売上減の要因は「医療脱毛」へのシフト

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医療脱毛 リゼクリニック プレスリリースより

「脱毛」業界は、市場構造が変化しています。脱毛サービスのカテゴリは主に2種類あります。

 キレイモ含む「美容脱毛」。そして、リゼクリニックやアリシアクリニックなどの「医療脱毛」です。従来は、美容脱毛が主流でした。しかし、近年は、医療脱毛にシフトしつつあります。美容脱毛・医療脱毛には、それぞれ以下の特徴があります。

美容脱毛】……低額だが、永久脱毛できない
医療脱毛】……高額だが、永久脱毛できる

 これまで、脱毛業界はこの特徴により住み分けされていました。「料金の安さ」が重要視される脱毛サロン選びでは、美容脱毛が優位でした。ところが、2020年のはじめ頃から、医療脱毛に参入するクリニックが急増。競争が激しくなり、医療脱毛の価格が低下しはじめます。これは、キレイモにとって脅威です。キレイモは「全身脱毛」専門サロン。「部分脱毛」に比べ高額です。医療脱毛との価格差を感じにくいのです。

美容脱毛・医療脱毛の価格差とは

 美容脱毛は施術10回前後、医療脱毛は5回程度で効果が実感できるようで、実際に大手のサロンやクリニックでも同様の回数が設定されています。これを前提に価格を比較すると、

美容脱毛 キレイモ】23万2000円(10回)
医療脱毛 アリシアクリニック】29万400円(7回)
医療脱毛 リゼクリニック】28万8000円(5回)
(脱毛範囲はすべて「全身・VIO・顔」のプラン。価格はすべて税込)

 価格差は6万円ほど。さほど大きくないことがわかります。

「6万円の差なら、永久脱毛できる医療脱毛のほうがいいかも」。そう考える利用者も多いことでしょう。全身脱毛の選択においては、多少の価格差は影響しないとも言えます。顧客が、美容脱毛から医療脱毛へシフトしつつあること。これが、キレイモの売上減少の要因です。

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