借金ナシで買える!家賃収入1000万円のパート主婦大家が教える“ボロ戸建て”資産形成術
キッチンやお風呂が安い物件が狙い目
「たとえば、住まれていたのがお年寄りで、家財道具を残したまま入院して亡くなった……というケースがあります。相続をした親族が家を売って現金にしたいという場合、『こちらでも家財道具を処分するので、その分だけ安くしてください』と交渉します」
また、いくら安く買えても、リフォーム費用が多額にかかってしまっては意味がない。そのため、大がかりなリフォームをしなくていい物件を選ぶ必要がある。
「家財道具がいっぱい残っているけれど、片づければそのまま使える家というのはラッキーですが、ゴミ屋敷になってしまうと処分費用も高くなります。またキッチンやお風呂といった水回りの住宅設備を交換する費用は高額なので、築古でも数年前にリフォームがされていて、キッチンやお風呂は新しいといった物件が狙い目です」
具体的には壁紙や床などの表装リフォームや簡単な修繕で済む物件を探して、根気よく指値することが肝となる。ちなみに、なっちーさんは最高で500万円を205万円と、半額以下の大幅指値に成功した経験があるそうだ。
格安リフォームはDIYとプロの組み合わせで
さて、買ったのはいいけれど、リフォームがなかなか進まず、入居付けに時間がかかっていることも多いのがボロ戸建て投資。なっちーさんはどのように進めているのだろうか。
「リフォームをすべてプロに頼むと予算オーバーになってしまいますし、本業のある人が、何もかも自分でするのは不可能です。そもそも電気工事など資格のない素人ではできないものもあります。そこで自分で行う部分、業者に頼む部分を振り分けます。その人のDIYスキルにもよりますが、私は室内の塗装に壁紙・クッションフロア(床)・ふすまの張替えなどを自分でしています」
ちなみにプロ業者は、『くらしのマーケット』『ジモティー』などのサイトや、市の指定業者、Googleマップ、便利屋などから探すことができる。その際に、複数の業者に見積もりを依頼するのがポイントだ。
「工事内容によって値段が変わるところもあるので、同じ工事内容で比較検討しましょう。また、あまりに安すぎる業者は時間がかかったり、工事が雑だったりすることもあるので注意です。最初から、“納期が遅いから安い”と理由がわかって依頼するのであれば大丈夫です」
意外と難しいのは、このリフォーム業者の選定で、安心して任せられる業者にはそう簡単に出会えないそう。安くて腕がいいと忙しくて頼めないことや、春先の賃貸の繁忙期には込み合ってなかなか工事をしてもらえないこともある。安くするためには、そうした時期を外して依頼するのも一手だとか。