本当に男性も育休が取れる?法改正で「育児休業」の何が変わるのかイチから解説
パートナーとの愛情にも関係!
男性の育児へのかかわりは、職場環境に左右される側面があります。ベネッセ教育総合研究所が2011年に行った「第2回妊娠出産子育て基本調査」によると、「時間の融通の利く職場である」「育児中の男性をサポートする雰囲気がある」職場環境では、男性の育児へのかかわりがそうでない職場の2倍近いという結果が出ています。
職場の企業風土によって男性が育児にかかわる頻度、時間に大きな違いが出ていることがわかります。職場においては、男性が育児をすることを後押しするような意識が浸透していくことが望まれます。
また、パートナーとの関係にも大きな影響があるようです。同調査において、育児期の妻に対して意識調査を行ったところ、「配偶者といると本当に愛していると実感する」と答えた割合は、家事・育児において助け合いが少ないグループにおいては「あてはまる」「ややあてはまる」の合計が43%であったのに対し、助け合いが多いグループにおいては81.8%と大きな差がありました。相手の家事や子育ての大変さをねぎらったり、お互いに家事や育児を分担して助け合うことは、配偶者に対する愛情と大いに関係があるようです。
主に男性の育児休業について触れてきましたが、今回の改正は女性も含めて育児休業をさらに利用しやすいように全体的に柔軟化がはかられています。それぞれのライフプラン、希望に応じて仕事と育児を両立することができるよう、新しい育児休業の制度を上手に活用してください。
<TEXT/特定社会保険労務士 澤上貴子>