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M-1グランプリで話題の“8人組”主宰が語る、諦めと強み「ずっと芸人になりたかった」

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「演劇なのかお笑いなのか」

ダウ90000

――コントと演劇で、書き方は違いますか?

蓮見:そんなに変わらなくて、なかなか書き終わらないのが演劇(笑)。あと演劇は「面白くなるからちょっと我慢してください」という気持ちがある、くらいですかね。正直、自分でもどう書いてるのかあまりわかっていなくて。「演劇なのかお笑いなのか」と聞かれることが最近多いんですが、僕はその違い自体わからないし、はっきりさせる必要がないと思ってしまっているんですよ。

 そういうヤツが書いているものだから、結果コントか演劇かよくわからないものができあがって、それを今、うまいこと面白がってもらえてる状態なのかなと思うんです。そこがはっきりしてしまったらつまらなくなってしまう気もして。

――ダウ90000は台本の面白さももちろんのこと、メンバー全員、演技がとてもうまいですよね。本当に役柄の人がそのまま、その場にいるように見える。

蓮見:あて書きで書いているからというのもありますし、稽古中にセリフっぽくしゃべっていたら「今の抜いて」と言い続けるんです。すると、舞台上で素でしゃべるようになってくれる。この演技の雰囲気だから、僕らみたいな団体がお笑いライブに出ても受け入れてもらえているのかなとも思います。

「ただはしゃいでいるだけ」を見せたい

ダウ90000

蓮見:「M-1グランプリ2021」で準々決勝まで行かせてもらったのも、漫才のフォーマットが「人が自然にしゃべっている」という点でハマったのかな、あの雰囲気がうまく出せたからあんなベタなネタでも「新しい」と言ってもらえたのかなと。

 漫才を見た人の「女4人がはしゃいでるだけ」みたいな感想を見かけると、「メンバーの演技がうますぎるんだな、狙った通りに受け取ってくれてるな」と思うんです。それを見せたいんだよ、って。

――コントの題材に関してはどう考えていますか? 以前、ラジオで「働いたことがないから学生のコントが中心になる」という話をされていましたね。同級生には働いている人もたくさんいると思いますが。

蓮見:大学の友だちはほぼメンバーだったり、映画の制作会社に入って大変そうにしていたりですけど、高校の友だちがみんなけっこういいところに就職したんですよ。そういう人たちの話を聞くと、もちろん彼らも大変だと思うけどその分すごくお金をもらってる。

 当たり前ですけど自分と差が開いて初めてものさしの存在に気づくというか、同級生とこんなに生活水準が変わるんだ、と思ったりして。ダウ90000を作る前は本当に嫌でした。

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