リアルな月収は35万も…将来性バツグンの「仮想空間デザイナー」プロに聞く実態
テクノロジーの進化は目覚ましく、人間のさまざまな仕事がAIやロボットに代替されると言われている。一方で、新たな仕事が続々と生まれていることはあまり知られていない。
あたらしい仕事に奮闘する人々から将来を生きるヒントを探ってみよう。今回は、仮想空間デザイナーのモスコミュール氏(@Moscow_ojisan
)に話を聞いてきた。
仮想空間デザイナーはどんな仕事?
インターネット上なのに、まるで現実世界にいるような感覚に浸れる仮想空間。繁華街などの空間全体からソファといった一点ものまで制作するのがデザイナーの仕事だ。そのパイオニアであるモスコミュール氏がVRの世界に参入したのは、趣味でVTuberとして活動していた4年前に遡る。
「映像作品を配信しているなかでVR技術と出合ったのをきっかけに、VRとSNSを組み合わせたアプリ『VRChat』内で、仮想空間の制作を始めました。そこで知り合った仲間たちと2018年8月に開催したのが、VR空間内で実用品の売買ができる“バーチャルマーケット”です」
月収35万円前後、空前のブームが到来か?
世界初の大イベント運営者として名が知れ渡り、VR関連の仕事は増えたが「昨年の仮想空間デザインによる稼ぎは、月35万円前後」と業界はいまだブーム前夜だ。
「3DCG制作ソフトなどのPCスキルが必要ですが、業界自体に仕事ノウハウが蓄積していないので、どんなアイデアも形になりやすい。昨年11月にはFacebookが社名をMetaに変更し、将来性を見込んで仮想空間分野に100億ドルの投資を発表。
今後の成長をイチ当事者として肌感覚で知れるのはお金以上の価値がある。VR空間上でゲームしたり、買い物したり。そんな近未来のお茶の間を想像するだけで胸が躍ります」
まずは、VRChat内で人に声をかけながら、顔を売ろう。
<取材・文/週刊SPA!編集部>
【モスコミュール】
バーチャルクリエイター。主にVR空間の設計や演出、映像デザインの分野で活躍するバーチャルクリエイター。世界初の大イベント・バーチャルマーケットの運営者。
Twitter:@Moscow_ojisan