日本の6人に1人が「相対的貧困」。SDGsの達成を妨げる深刻な問題とは
1つの問題が他の問題にも関わっている
「ひとり親世帯の多くは、母子世帯です。日本の貧困問題は、シングルマザーを含む女性の賃金が少ないこと、つまり男女間賃金格差にも原因があると考えられます。世界的に見ても、男性のほうが高い賃金を得ている傾向はあるのですが、欧米諸国でその差は10%ほどです。
しかし、日本では22.5%と非常に差があり、これは韓国、イスラエルに続き3番目に大きな差となっています」
「日本は、男女間賃金格差だけでなく、女性国会議員の数、家事時間の男女差なども『達成にはほど遠い』とされており、ジェンダー平等は解決すべき大きな問題になっています」
このように、問題の原因を探ると、1つの問題は他の問題とも関係していることがわかる。期限まであと8年。日本が抱える課題は、あまりにも多い。しかし、何かを解決しようと行動を起こせば、同時に他の問題の解決になることもあるようだ。そのためには、全員が同じように問題意識を持つ必要がある。
<取材・文/bizSPA!取材班>
【清水友樹】
編集プロダクション・バウンド代表。2019年『SDGs超入門』、2020年『こどもSDGs』が大ベストセラーに。最新刊『親子で学ぶSDGs』(扶桑社)は絶賛発売中!