メジャー選手が拳銃で頭を…コロナ禍で「若者の自殺」が急増した米国の現実
有名ハリウッド俳優が語る「心の健康」
俳優のウィル・スミス(Will Smith)さんも、コロナ禍にメンタルヘルス(心の健康)や自殺予防について啓発している。
コロナ禍に自身がコロナ太りをして「これがコロナ禍の僕の(太ってしまった)身体だ。夜中のマフィンは止める」とインスタグラムに告白する投稿をしたり、自身の9キロ減量とメンタルヘルスをテーマにしたドキュメンタリー映画『Will Smith: The Best Shape of My Life』を2021年11月8日に公開したり、自身の自殺願望にも触れた自叙伝『Will』を2021年11月9日に出版した。
どんな大スターであっても、コロナ禍で自宅に籠っていると太ってしまったり、気分が落ち込むこともあるだろう。
自殺願望が頭によぎったら…
数年前には、28個のオリンピックメダルを獲得した元水泳選手のマイケル・フェルプス(Michael Phelps)さんも「自殺しなくてよかった」と自殺願望を克服したことを告白している。
フェルプスさんは、水泳以外に自分の存在価値を見出せず、不安障害と深刻な気分の落ち込みに悩まされ、自殺願望があったという。しかし、自分の思いを他人(カウンセラーや家族など)に話すことで、「ダメだという状態もOK」と認識できるようになり、自殺には至らなかった。
前述のロビンソンさんの考えと同じように、「ダメな日もOK」ということなのだろう。どんな状態の自分であっても自分はOK。この精神が生きる力となっていくのではないか。自殺者が増える原因のひとつについて、フェルプスさんも「自殺についてオープンに話すことができないから」と指摘する。
日本では、自殺予防の電話相談「日本いのちの電話連盟」の0120-783-556をはじめ、「東京いのちの電話」の03-3264-4343、「ライフリンク」の0120-061-338など、各団体で相談を受けている。自殺願望が頭によぎったら、まず電話やメールで専門家に相談してみてほしい。
<TEXT/藤本庸子 Yoko Fujimoto>