30代で結果を出す「攻略本作り」3つの方法。ただの計画表ではダメなわけ
2.うまくいっていることの裏側を探る
周りに成功している人がいない場合は、いわゆる「成功事例」を参考にするのがいいでしょう。しかし、表面的に真似しただけでは、うまくいかないことがほとんどです。その成功事例の「裏の中」に何があるのかを探る視点が重要です。
たとえば、コカ・コーラボトラーズジャパンは、日本一自販機を多く設置している会社ですが、いまだにその数を増やし続けています。この事例を表面的に捉えれば、「あらゆるところに自販機を設置し、のどが渇いた消費者のニーズにこたえようとしていることが好調の要因なのかな」と考えるかもしれません。
ここで、さらに裏を探ってみましょう。コカ・コーラボトラーズジャパンは製造から物流まですべての工程を自社で行っています。そうなると、コンビニなどに卸すより、自動販売機で直接売ったほうが利益率は高いはず。つまり、「直売」に力を入れていることが成功の要因なのではないか、という仮説が見えてくるわけです。
ある事例を応用し自分のビジネスに取り込むことを「アナロジー」といいます。オフィスの置き菓子ビジネスを立ち上げた「オフィスグリコ」はもともと、ロードサイドの無人の野菜販売所をモデルにしたそうで、まさに「アナロジー」の好例でしょう。
3.成功パターンの共通項を見つける
まずはとにかくたくさんの成功パターンの事例を集めましょう。そして、その中から多くの人に共通する項目を見つけていくのです。
たとえば野球において、打者を抑えるコツをピッチャーに聞いて回ったとします。ピッチャーには速球派や技巧派、先発やリリーフなどいろいろいますから、さまざまなコツが出てくるはずです。ただ、誰もが共通して「打者のタイミングを外すことが重要」と言っていれば、これこそが「共通項」です。
あとは、それぞれの投手の持ち味に従って、「速球の後にスローボールを投げてタイミングを外す」「変化球でタイミングを外す」など、どうそれを活かすかを考えていくわけです。ビジネスも同様に、多くの成功事例を集め、そこに共通項がないかを探ってみることで、誰でも応用できる「攻略法」が見えてきます。