たった2名のドミノ・ピザ開発部隊。不評だった味と「人気番組リベンジ」のウラ側
1年間の悪戦苦闘が報われた瞬間
そして、ペパロニという相性抜群のトッピングに辿り着く。万全を期して、今年2021年11月6日に再参戦。前回は辛辣なコメントを出したピザ職人たちを唸らせ、満場一致で合格。また小湊氏が開発し、今年初エントリーした「高麗カルビ」も7名中5名が合格判定を下し、合格となった。
「ペパロニを加えることで課題を克服できると分かったときには、心の底から『やったー!』という思いがわきあがってきて心の中で何度も叫びましたし、番組で満場一致の合格をもらったときには、不合格となってから1年間の悪戦苦闘の日々が脳裏をよぎるとともに、とても報われた気持ちになりました」
丸亀製麺、ケンタッキーなどの“プロ”を目標に
日々ピザ開発に取り組む小湊氏は、「美味しいことももちろん、人と人とを『ピザでつなげる』ことが至上命題。ピザを通じて会話が弾むこと、何か新しいことにワクワクを感じること、いろいろな人の好みを満たすことなど、求められることにしっかり応えていきたい」と語る。
「ドミノは、全国863店(12月8日時点)の店舗を展開している日本一の宅配ピザチェーン店です。2万5000人ものクルーが懸命に、そして高い品質のピザを作るために努力しています。私も店舗のアルバイトからスタートしているので、クルーの頑張りに応えるとともに、クルーが作りやすいピザを開発したいと考えています。
同時に、ドミノの商品価値や味を支える絶対的存在である『クオリティ番長』になることが目標です。具体的には、丸亀うどんさんの『麺匠』と呼ばれる伝説の職人さんや、ケンタッキーフライドチキンの『オリジナル・レサピー・チキン(OR)』の味を受け継ぐ最高ランクの『ORマイスター』などがわかりやすいでしょうか」
大好きなドミノで商品や味をとことん追求し、クオリティ番長を目指すと語る小湊氏。今後も、ピザ好きにフォーカスした、思い切りと遊び心たっぷりの型破りなメニュー開発に期待したい。
<取材・文/山内良子>