「ワンピース」尾田先生もハマったピン芸人が引退…「30歳無職」からの就活に成功する道のり
オーディションは通りやすくなったが…
――それでも辞めることになったのはなぜですか?
内藤:尾田先生のことがあって、オーディションに通りやすくはなったんですけど、通った先では「尾田先生がハマったネタの続編みたいなのください」って言われるようになりました。でも、どうしても、二番煎じみたいなものしかできなくて苦しかったですね。
――その中で辞めるか続けるかの葛藤があったんですか?
内藤:常に葛藤はあったんですけど、2020年の春頃にコロナでライブができなくなってきたことが大きいですね。さらに2021年のR-1で、2回戦落ちしたんですよ。「6年目なのにこんなところで負けるのか」と感じて、30歳の直前というのもあって辞めることにしました。
初めての感覚、チームの一員として働く
――芸人を辞めて「会社に属す」存在になって、一番のカルチャーショックは何ですか?
内藤:会社とかチームの一員として働くというのが初めての感覚でしたね。それまでは「思いついたら即行動」でネタを作っていたんですが、会社だとそうはいかなくて、「確認・確認・確認」の連続でやきもきした部分はありました。
――チームになると機動力は落ちますもんね。通用しなくて大変だったことはありますか?
内藤:「ビジネスマン」として、ちゃんとしなくてはいけない部分ですね。会社によるとは思うんですけど、最初に入ったのがスーツをビシッと着て言葉遣いもきちんとする会社だったので、最初はそれができないのが恥ずかしくなりました。