ドムドムバーガーのカレー屋がまもなく閉店。どう考えても赤字なのに出店できたワケ
材料は「ハンバーグ」の端材
「和牛すじ肉カレー」で使っている材料は「端材」。本業のハンバーガーで使わなかった肉。従来捨てていたものです。よって、もっとも高額になる肉の費用が発生していません。
ドムドムは、2021年8月にハンバーガー店の新業態「TREE&TREE’s (ツリーアンドツリーズ)」を新橋にオープン。和牛100%のハンバーガーを提供しています。この仕込み段階で「すじ肉」が端材として出てしまう。この固い肉質の端材をどう活用するか。得た答えが「和牛すじ肉カレー」でした。
漫画『美味しんぼ』では、お金をかけず「すじ肉」を使って牛丼を作る話があります。
「(すじ肉を)弱火で煮続けるのは、とても手間がかかります。難しい料理ではありませんが、作る人の根気と誠意が必要です」(『美味しんぼ』「再開の丼」より 原作:雁屋哲 作画:花咲アキラ 小学館文庫)
新たな活用先として開発した「カレー」
「和牛すじ肉カレー」の長時間煮込まれた肉は柔らかく、旨味がルーに溶け込んでいました。丁寧に作りこまれたことがわかります。すじ肉を活用したメニューはカレーだけではありません。TREE&TREE’sのメニュー「牛筋デミグラス煮込み」もそうです。もともと、活用先としては、こちらが先に考案されたもの。
TREE&TREE’sは夜アルコールを提供しています。そのおつまみとして、この「牛筋デミグラス煮込み」を提供する予定でした。ところが、緊急事態宣言でアルコール提供が不可能に。そこで、新たな活用先として開発したのが「和牛すじ肉カレー」でした。
これ以外にも牛すじ肉を使った牛丼「ドムドン ~和牛牛すじ煮込み丼~」など素材を捨てず活用する方法を模索しています。