小室眞子さん「年収1500万円報道」で注目、美術館学芸員。なぜアメリカでは人気の職業なのか
ステイタスのある職業だが…
しかし、キュレーターに憧れる多くの若者は見落としている点があると、ブラウン教授は言う。
「一生懸命勉強しないとキュレーターにはなれない。美術史、芸術作品、作品の素材、作品の制作方法など、幅の広い勉強や研究をしなければならない。文章力やコミュニケーション力も必須。
優れた目と美的センスを備えた、勤勉な歴史家でありストーリーテラーであることも条件。やりがいはあるが、キュレーターになるのは大変なことだ」
弁護士並みの給料がもらえる?
米国の学芸員(キュレーター)の給料はどのくらいだろう? 給料に特化したコンピュータのソフトウエア会社「サラリー・ドットコム(Salary.com)」の「美術館キュレーター(学芸員)」の2021年10月29日の給料を見てみると、平均年収は61,239ドル(約700万円)。著名な美術館や博物館のキュレーターの平均年収は84,687ドル(約970万円)となっている。
しかし、博士号を取得していない場合や経験が浅い場合などの学芸員の平均年収は44,080ドル(約500万円)だ。参考のために、他の職業の平均年収も見てみよう。
ロサンゼルスのスーパーマーケット店員は29,136ドル(約330万円)、公立学校教諭は67,536ドル(約770万円)、銀行の窓口係は31,390ドル(約360万円)、銀行の支店長は68,501ドル(約780万円)、会社員(営業)は64,028ドル(約730万円)、会社員(事務)は48,183ドル(約690万円)、医師は229,210ドル(約2,600万円)、弁護士は110,388ドル(約1300万円)となっている。