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塚地武雅、芸人だからこその役者業での魅力「スベることで強くなれた」

暮らし

 お笑いコンビ、ドランクドラゴンとして人気を得ながら、俳優としても活躍し続けている塚地武雅さん(49・@tsukajimuga)。現在、出演映画『梅切らぬバカ』が公開中です。

塚地武雅

ドランクドラゴンの塚地武雅さん

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 年老いた母(加賀まりこ)と自閉症の息子との2人暮らしを見つめた本作で、塚地さんが演じるのは、息子の忠さん(ちゅうさん)。最初は「すさまじく心配だった」という本作へのオファーに始まり、それでも引き受けた理由、そして24歳で上京してのスタートだったお笑いと芝居への道と、両方を続けることへの思いを聞きました。

自分が作品の邪魔になるのでは

――デリケートな題材を扱った作品です。オファーを受けたときの率直なお気持ちは?

塚地武雅(以下、塚地):率直に言わせてもらいますとね、難しいテーマやし、僕はお芝居もやらせてもらっていますが、言ってもお笑い芸人ですし、ふざけているように見えたりしたら嫌やなぁと。

 そもそもみなさん、塚地ってのは「モテなくて、女性に対して文句言ってる、うがったオタク」とかいう、イメージがありますから。“僕”という存在が、作品の入り口として邪魔になるんじゃないかと思いました。

映画の中で忠さんに見えたら

梅切らぬバカ

(C) 2021「梅切らぬバカ」フィルムプロジェクト

――心配があったんですね。

塚地:すさまじくありました。以前ドラマ『裸の大将』でやらせていただいた山下(清)画伯はサヴァン症候群でしたが、喜劇に落とし込んだ作品でしたから、そこに助けてもらえるから大丈夫かもというのがありました。でも今回の作品は喜劇でもないですし、日常を切り取った作品で「塚地じゃん」「コントじゃん」と思われるかもと。

 僕を僕でしか見ない人を納得させるようなお芝居をしなくちゃいけないというのは、すごいプレッシャーでした。

――そのうえで引き受けたのは?

塚地:和島(香太郎)監督の作品にかける思いと、僕でというお話を聞かせていただいて、すごく嬉しかったんです。そして、塚地として知られていることをマイナスに捉えるのではなく、そのうえで映画の中で忠さんに見える“ふり幅”として考えたら、よりプラスだし、やってみるべきじゃないかと思ったんです。

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