「脳がバグる」とSNSで話題。即席チキンカツの玉子とじ丼の秘密をアマノフーズに聞いてみた
難しい「揚げ物のフリーズドライ」に成功
しかし、なぜチキンカツの玉子とじだったのか? 島村氏が目指したのは「驚きと感動を与える新しいフリーズドライ食品を作ることだった」と語る。
「フリーズドライの匠シリーズは、『こんなものまでフリーズドライに?』というような、美味しさ・楽しさ・驚きをお客様に知っていただく商品です。もともと油分やでんぷん質の多いものは復元の際、お湯が浸透しにくいことからフリーズドライに向かない食材とされています。
しかし、アマノフーズブランドが長年培ってきたフリーズドライ製法の独自技術や、素材の選定・加工の創意工夫により、揚げ物などの食材のフリーズドライ化にも挑戦し、驚きのフリーズドライ食品を生み出せたのです」
お湯だけで本当に揚げ物に?SNSにも驚きの声
揚げ物をフリーズドライにするという魔法のような方法。さぞ、苦労も多かっただろうと想像するが、島野氏は「新しい技術をゼロから作り上げる点や、復元性のよい素材を選択すること」を強調する。
「詳細は企業秘密ですが、フリーズドライに向くお肉の部位や、衣などさまざまな研究を積み重ねて実現させました。カツのように大きなお肉をお湯で戻すのは難しく、当時、商品化まで2年近く試行錯誤を重ねました。その結果、お湯を注ぐだけで本格的なチキンカツの玉子とじの味わいと食感が楽しめる驚きの商品ができたのです」
「フリーズドライの匠」シリーズは毎回SNSでも話題になっているようだが、実際にどんな声があるのか聞いてみた。
「『お湯だけで本当にこんな風になるの!?』『フリーズドライ技術の進歩たるや…』『見た目も味も、作りたてのチキンカツでびっくり』などのお声をいただいています。毎回数週間で完売しており、発売が終了してからも『食べてみたかった……』と惜しむ声もいただいています」
同シリーズで9月に発売していた「海老天とじ丼の素」もSNSでかなり話題になったが、数量限定だったのですぐに完売してしまった。「今のところ、直近での販売予定はありませんが、お客様から追加を期待するお声もいただいています。もしかしたら来年以降、再販するかもしれません」とのこと。