イギリス在住の駐在員&留学生に大人気の「越境チケット転売」とは?
「ランクごとに割り当てられる枚数が決まっており、他の会員とのチケット争奪戦に勝つ必要があります。とはいっても会員用チケットの発売開始日時に合わせて専用の販売サイトにアクセスするだけ。ダービーマッチやビッグクラブ同士の対戦でなければ、そこまで購入が難しいわけではありません」
プレミアリーグの場合、チケット価格は各チームで異なり、座席の場所や対戦相手が人気クラブかどうかでも変わってきます。
「購入したチケットは、E-bay系列のチケット転売サイト『StubHub』に出品。プレミアリーグの多くのクラブが二次販売サイトとして同サイトを公認しており、売る側にとってもリスクがないからです。
転売価格は他の出品者の値段をチェックし、相場を確認してから設定。ただし、表示価格は利用手数料の15%が上乗せされた額のため、それも考慮したうえで値付けするのがポイントです」
ダービーマッチ、ビッグクラブ同士の対戦は高値で売れる!
なお、購入するのは高値で売りやすいダービーマッチとビッグクラブ同士の対戦に限定しているそうです。
昨シーズンのアーセナルvsマンチェスター・ユナイテッド、アーセナルvsリバプールは「約1万円のチケットが3万円近くで売れた」と、山田さんは喜びます。
「自分で観戦することも多いですが、昨シーズンでの転売の利益は約30万円。チケット購入はネット操作で手間もそれほどないですし、片手間の収入としては十分満足しています」
日本のJリーグ、プロ野球は転売には不向き
ホームの試合では会員カードをチケット代わりにしているクラブが多く、返送用の封筒を同封したうえでカードを郵送。
自分のカードを見ず知らずの人間に送るのは不安も「毎回ちゃんと戻ってきていますし、そもそも購入者とトラブルになったことも一度もありません」と強調します。
ですが、チケットは郵送の都合もあり、現実的に転売が可能なのはイギリス在住の人に限られます。「StubHub」の日本版サイトではJリーグやプロ野球のチケットも出品されていおり、日本在住の人が転売することができるのですが正規料金より安いケースが多く、儲けるのは難しそうでした。
一方で、プレミアリーグをはじめ、ヨーロッパ各国のサッカーリーグ、アメリカのプロスポーツは高値で売れるものが多いとか。
もし欧米諸国に留学や転勤で行く場合は、チケット転売にチャレンジしてみるのもアリかもしれません。
<TEXT/トシタカマサ イラスト/超ズボン>