推しに月20万円投げ銭したのに…20代男性がアイドルオタクをやめない理由
新型コロナでいままで趣味にしていたことが急にできなくなってしまった人も多いはず。北海道に住む会社員の須田正孝さん(仮名・28歳)は、これまで趣味にしていた旅行やフットサルが全く行けなくなってしまったそうだ。
そんな時、たまたま知ったのがリモートでアイドル活動を行っている人たち。高校生の頃に、AKB48グループにハマったこともあった須田さんは何気なくSNSでリモート活動をしているアイドルを検索してみたことから、彼女たちを応援する生活が始まってしまったという。
メジャー路線から地下アイドルに
「はじめは有名なアイドルのSNSから情報を見つけて配信限定のライブなどを見ていたんです。自分が住んでいる北海道は新型コロナの影響で外出自粛のムードが強く自宅にいることが多くなっていたので、なんだか別世界に連れて行ってもらえたような感覚で感動しました。そこから、色々なアイドルのSNSを探る日々が続いたんです。無料で見られるものも多かったので、寝る時間を削って配信を見る毎日になりました」
初めはメジャーなアイドルやタレントの配信を追っていたが、いつの間にかマイナーな地下アイドルを追いかけるようになったという。
「投げ銭やアイテムを送るシステムが新鮮でしたが、メジャーなアイドルは視聴者も多く、自分には彼女たちを支援している手応えがありませんでした。何よりも貢いでいるファンのレベルが高すぎて、課金も信じられないような金額で……。コミュニケーションをもっと取りたいと思って、まだ競合の少ない地下アイドルの配信者を探すようになったんです」
月に20万円分投げ銭するように…
そこで須田さんが出会ったのが、コロナ前にはライブなどでは有名だったアイドルグループのAさんだった。
「Zepp Tokyoとかでもイベントをやっていたようなんですが、コロナで仕事が全くなくなって、今は配信しか仕事がないとのことでした。『グループの中で配信で一番を取りたい』と話していて一生懸命で、こちらの書き込みにもすぐに反応するし、安い課金アイテムや少額の投げ銭でもすごく喜んでくれる。
しかも視聴者が10人ほどの少ない日もあって、彼女とテレビ電話しているような気分になってくるんです、こちらの声は聞こえないんですけど(笑)。完全にアイドルの配信サービスにどっぷりとハマってしまいました。他のファンと競い合うようにしてプレゼントのアイテムや投げ銭を行っていて、気づいたら月に20万円を使うこともありました」