「日本一の魚屋」角上魚類、鮮度の良さ・安さのカラクリを新潟まで確認しに行ってみた
鮮度の良い魚を安く提供することで大人気に
今回は新潟漁協、新潟中央卸売市場のみを密着しましたが、これに加え、角上魚類の本社がある新潟・寺泊界隈では夕方に行われる市場もあり、そちらでも地場の美味しい魚を仕入れるのだそうです。
角上魚類の考えは「魚屋さんに来るお客さんのうち、『今日はこの魚を絶対に食べる』という意思を持ってくる人は少ない。それよりも、その日に上がった鮮度が良く、安く、美味しい魚を選ぶ。特定魚種を高値で仕入れるのではなく、こういった魚を店頭に並べるのだ」というものだそうです。
確かに自分を振り返ってみても「今日は絶対ブリ。今日の俺はブリじゃなくちゃダメなんだ」という強い意思を持ってスーパーマーケットや魚屋さんに行くことはなく、店頭にある獲れたてで安い「今日入ってる魚」を選びます。この角上魚類のシンプルで正しい営業方針が客のニーズと合致し、絶大な支持に至っているようです。
角上魚類の謎は、謎でもなんでもありませんでした。ごくごくシンプルで実直に客が喜ぶためにだけを考え、鮮度の良い魚を安く提供することで大人気となり、ロードサイドや郊外で絶大な支持に至っていることがよくわかりました。
<取材・文・撮影/松田義人>