開会式、猛暑、選手村のギョーザ…東京五輪をアメリカはどう報じたか
米国選手は「メダルよりメンタル面」が主流に
NBCはもとより、各テレビニュース番組でも、連日、米国選手の競技やメダル獲得の様子を報道している。しかしここ数日は、体操女子のSimone Biles(シモーン・バイルス)選手がメンタル面を理由に27日に行われた決勝戦を棄権したニュースがトップになっている。
ABCテレビの2021年7月28日に放送されたニュース番組でも大きく報道し、「今後の個人競技も棄権するのか現在のところ分からない」とリポーターは話している。同番組のインタビューで、「USAトゥデイ(USA Today)」のスポーツコラムニストのクリスティン・ブレナン氏は「選手たちのメンタル面の問題は話をしているだけではなく、ムーブメント(運動)となっている」と答えている。
テニスの大坂なおみ選手がメンタル面の不調を告白し、2021年5月31日に全仏オープンを棄権した経緯もあり、現在、米国ではスポーツ選手のメンタル面を重視することへの理解が深まっており、バイルス選手が棄権した決断に対して理解を示す報道が目立っている。
世界で最も多くコロナのPCR検査してる場所?
2021年7月28日放送のCBSテレビニュース番組のインタビューには、東京五輪のIOCスポークスマンのマーク・アダムス氏が登場。
同氏は「28日、東京の新型コロナ感染者数は3,100人以上になったが、(東京の住民と)東京五輪の関係者とは接触がない。五輪選手村は世界で最も多くの新型コロナのPCR検査をしている場所だ」と答えており、「コロナ封じ込め(バブル方式)」は徹底されていることを強調している。
選手は毎日検査を受けることを規定しており、米国の馬術のローレン・ビリース選手は「1日に1回、PCR検査を受けている」とCBSテレビのインタビューで答えている。一方、検査キットが足りず、選手村で予定されていた検査が行われなかったケースがあったことが、2021年7月23日の時点で各メディアでは報道されている。