ほぼ0円で買える家、実際にかかるお金は?購入には落とし穴も
0円物件の注意すべき落とし穴
一方、「0円物件」も実際はタダではない。0円物件のマッチングサイトを運営する中村領氏(@nkryou)は注意すべきは贈与税だと言う。
「0円物件でも、登記関連の諸費用や税金などは1円物件と同様にかかり、それに加えて贈与税の対象になります。譲り受ける土地家屋の固定資産税評価額が110万円以上だと贈与税が発生する可能性があります」
誰も引き取り手がいない無価値な物件だからこそ0円での譲渡を持ち主は望むが、行政は、そんな事情にはお構いなしだ。
「私自身、親から相続した物件の処分に苦労した経験からサイトを立ち上げています。実質タダの物件はありませんが、余っている家を活用しようという人がどんどん増えてほしいです」
こうした民間有志の努力をサポートする、行政の抜本的な施策が待たれている。
ボロ家をどうDIYして住めるようにするか?
外壁は剝がれ落ち、床は腐り、屋根は雨漏りし放題なんてのは当たり前なのがほぼ0円物件。
再生させるのにDIYは不可欠だが「特別なスキルは要らない」と断言するのは、25棟の激安ボロ戸建てを自力で修繕して貸し出し、年間1000万円の家賃収入を得ている異色の大家・ふかぽん氏(@king_fukapon)だ。
「激安物件は、屋根や壁に穴が開いているものもザラですが、家なんて所詮は木の箱の集合体。100円ショップやホームセンターで売っている材料や工具で十分直せます。例えば、屋根の雨漏りは損傷箇所にガルバリウム鋼板をあてがい、ビスで留めてコーキング剤で防水処理を施すだけ。鋼板は1平米につき約1000円、コーキング剤はおよそ500円で購入できます」