うつ病の人は筋トレに要注意。むしろオススメできない理由
長引く在宅ワークで、つい食べ過ぎや運動不足になり、もう体重計に乗るのが怖い! とはいえ、実際にダイエットや筋トレを始めようとしても、何から手を付けていいのかわからない人も多いはず。
今回、そんな悩める人々に向けたダイエット企画がスタート。挑戦するのは、元山口放送・テレビ大阪のプロアナウンサー・庄野数馬さん(34歳・@kazumashono)。
ダイエット前は身長177cmで体重が61.7kg(体脂肪率12.7%)。痩せる必要がないように思えますが、実は「お酒の席が多く、ぽっこりお腹が悩み」といいます。また、坐骨神経痛と腰痛にも悩まされているそうです。
「実は数年前に交通事故に遭ってしまい、幸い大怪我には至らなかったのですが、それが原因でまっすぐ歩けなくなったり、右脚の外側が一時ピリピリとしびれたりして。それをかばって生活していたら腰痛にもなってしまったんです」
そんな庄野氏が教えを受けるのは植田知成トレーナー(@CLOVER_GYM)。
某高級パーソナルジムのTOPトレーナーから六本木の個人パーソナルジム「BODY MAKE GYM CLOVER」を開業。超一流のドSマッチョなトレーナーです。――ともあれ、本気でダイエットをしようと決意した庄野氏が、何か月でどこまで痩せられたのかを本連載では追いかけていきたいと思います(以下、YouTube「庄野家・熱血チャンネル」より)。
本当に筋トレで鬱は良くなる?
庄野数馬(以下、庄野):知成さんね、筋トレブーム・健康ブームにあやかって書店には美辞麗句のタイトルが並んでるような気がしまして。
その中の1つで「筋トレで鬱は治る」というようなタイトルを見たんですが、本当に筋トレで鬱は良くなるんですか?
植田知成(以下、植田):筋トレで鬱病は良くはならない。
庄野:ならないんすか!?
植田:ならないですね。鬱病を発症してしまっている場合、筋トレよりもまず医療機関でちゃんと診断を受けたほうがいいですね。逆に、筋トレって実は体をストレスをかけてその反動で良い代謝・ホルモンとかを出す行為なんですよ。
結果、筋肉が成長したり、健康的になるための内分泌が出たりとかっていうものなので、要は体に負荷とストレスをかけなきゃいけないんですよ。鬱病の人ってすでにストレスがマックスなのに、それにプラスして体に負荷をかけて意味あんの? みたいなね。
発症を予防するには筋トレが有効
庄野:一般的に体を動かすとストレス発散になるっていう発想から、おそらく鬱病じゃない人が、鬱病の人に「お前やったほうがいいよ」というようなアドバイスを伝えた結果、悪循環になってるんじゃないかなと。
植田:筋トレをしている人は鬱病になりにくいっていう事例があって、じゃあ鬱病の人も筋トレすれば良くなるんじゃないのって短絡的に考えた話なんですよね。
庄野:順番が反対なんですね。
植田:確かに鬱病の発症を予防するには筋トレって有効なんですよね。鬱病を発症する人は、体内にキヌレニンっていう代謝物質が普通の方よりも多いというデータがあるんです。
キヌレニンが少なくなれば鬱病が発症するリスクも減ると言われています。キヌレニンが多い方が筋トレをすると何が変わるのか? マウス実験のデータだと筋トレ後、キヌレニンが無害なキヌレン酸に変化する結果が出たんです。でも発症してる方に関しては筋トレはオススメできないですね。