下北沢3万円アパートの風呂は「バランス釜」煙が吹き出しパニックに…
若者が住みたい街ランキングでは、常に上位に君臨する下北沢。「俳優になりたい」という夢を抱いて上京してきた前山雄介さん(仮名・29歳)も、下北沢での生活に憧れていた1人でした。しかし、住むアパートの条件面をしっかり考えないと、危ない目に遭ってしまうこともあるようで……!?
駅近・バストイレ別なのに家賃3万円
「大学卒業後。東京の小さな劇団のオーディションに合格したので、俳優になるため上京してきました。本当に無計画な上京だったので、最初は友人の家に住まわせてもらってましたが、さすがに3か月も経つと居づらくなってきて……。ずっと憧れていた演劇の街、下北沢で家探しを始めました」
今から約7年前。親の反対を押し切り、着の身着のまま東京へ出てきた前山さん。当時は貯金なんてほぼゼロで、月々の収入は時給1000円程度の居酒屋バイト。東京、しかも世田谷区下北沢での家探しはなかなかハードルが高かったと言います。
「でも、不動産屋さんに頼み込んだら『正直、あまり若い方にはオススメできないのですが』と言いながらも、駅から徒歩10分、家賃3万円のアパートを教えてくれたんです。何か引っかかるものは感じましたが、もうここしかないと思い、早速、内見に行きました」
唯一の懸念は「バランス釜」
そして紹介されたのは、見るからに古そうなボロアパート。それでも中に入ってみるとそれなりに清潔で、しかも風呂とトイレが別。そもそも、“下北沢に住みたい”ということ以外で住居にこだわりがなかった前山さん。そのボロアパートに強く入居を希望したそうです。
しかし、そんな前山さんでもひとつだけ気になる点があったようで……。
「風呂が『カチカチカチッ』とつまみを回しながら点火させる『バランス釜』ってタイプで、人生で初めて実物を見たんです。一応、不動産屋さんが使い方を説明してくれたのですが、全くわからず……。ただ、近くに銭湯もあったので『じゃあ、そっちで済ませれば良いじゃん』と思い、そのまま入居を決めてしまいました」
そして、憧れの下北沢生活がスタート。ボロアパートでも住めば都で、コンビニやスーパーも近いし、何より劇場が近いのでフラっと観劇に行ける。とても快適な生活を送っていたそうです。しかし、少ない収入と舞台俳優業の両立はかなり厳しかったそうで……。