元コミュ障アナが語る、SNSで広がる「ラジオの可能性」<吉田尚記×鈴木祐>
「意志力は無限大」の新説はすごく納得
吉田:最近気づいたんですけど、自分が持っているアニメのVHSとかDVDの総録画時間の方が、自分の平均余命より長い可能性がある、って(笑)。もう死ぬまで退屈することはないんだなって。
鈴木:確かに仕事をやめて、死ぬまでひたすらコンテンツを消費することになっても全然問題ないですよね。なんなら僕も科学論文なんか読まずに、ひたすらネットフリックスを見ていたい(笑)。
吉田:年に1回くらいとんでもない“おもしろ論文大賞”みたいのが現れるって言ってませんでしたっけ? 最近、一番衝撃を受けた論文は何ですか?
鈴木:数年前になりますが、意志力は有限であるという従来の「自我消耗」説が覆されたんですよね。実は意志力は無限なんだという研究結果が出たんです。それよりも感情コントロールがカギを握っているのではないかと。あれは震えましたね(笑)
吉田:無限にあるんですか!? 元の説は有名過ぎて、みんな「今日の意志力は使い切りました」とか言ってましたもんね。もうその言い訳は使えないんだ(笑)。僕はやりたいこといっぱいあるし、飽きないから、新説はすごく納得できますね。
「クラブハウス禁止」とは書いてなかった
――吉田さんは異色のラジオアナとして、新たなことに果敢に挑戦されてます。先日も音声SNS・Clubhouse(クラブハウス)で「地上波ラジオに出たい人募集!」というオーディションを開催されていました。
吉田:聞いてくださって、ありがとうございます。新しいものが出てくると、すぐにやってみたいと思っちゃうんですよ。ブログが出てきた時も超絶面白いじゃんって思って、すぐに会社に企画書を出したんですけど、ダメだと言われてしまって。
「mixi(ミクシィ)」の時もダメ。だからツイッターが出てきた時に、会社の規約を端から端まで読んでみたのですが、どこにも「ツイッター禁止」とは書いてなかったので、勝手に始めたんです(笑)。クラブハウスも「禁止」とは書いてなかったので(笑)。
鈴木:何でも新しいことにガンガン首を突っ込んでいく生き方が、すごくいいですね!
吉田:でもクラブハウスはマウンティングがヒドいですね(笑)。タレントと起業家の人たちがひそひそやっている、狭い世界になっているのがちょっとラジオ屋として気になります。ラジオって、めちゃくちゃ格好つけている人の話なんて聞きたくないじゃないですか。最悪なのは、営業マンと社長の会話。「社長のおっしゃることは、ごもっともです!」なんて聞きたくないでしょ?