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コロナ禍で急増「社交不安症」。人前で震えが止まらない元お笑い芸人も

暮らし

あがり症で芸人になる夢を諦め裏方に

SAD

元お笑い芸人の青木憲一さん(仮名・30歳)

 また、あがり症で夢を諦めざるを得なかった事例も。

「学生時代は目立ちたがり屋でお笑いの養成所に入ったのですが、初のネタ見せでセリフが飛び、それ以来、人前に立つと手や足の震えが止まらなくなりました

 元お笑い芸人の青木憲一さん(仮名・30歳)は「今でも牛丼屋で食事をしているときでさえ人の視線が気になって全身が震えだす」と吐露。

「当然仕事もないのでYouTuberを試みましたが、カメラを向けられただけで動悸が止まらなくなったり、スマホの自撮り棒を持つ手が震えてガクガクの映像になったり……。仕方なく芸人になるという夢を諦めて、今は裏方の仕事をしています」

うつ病を併発することも

SAD

青木さんが病院で処方された薬。不安や緊張を和らげる「セパゾン」と脳に働きかけて神経の興奮(震え)を抑える「リボトリール」。症状がよくなり現状は減薬している

 さらにSADが別の病気を招き、生活に支障をきたす事例も。

「手の震えがひどく、今までは月に一度通院していましたが、『外に出てコロナに感染したらどうしよう』と思うようになり、病院に行けなくなった。すると医師からは“うつ病”も併発している可能性があると言われて……」

 こう話すのは無職の川上由美子さん(仮名・42歳)。

「今までは事務職をしていましたが、うつ病がひどくなったせいで仕事をする気力をなくし、先日退社。今後どうするかは未定です」

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