東大卒・元ゴールドマン社員が語る、30代で独立したわけ「危機感があった」
投資初心者に元GS社員がアドバイス
最後に若者に向けた投資のアドバイスを求めた。まず斎藤さんは「本当に投資したことない」という人に次のように語った。
「一度も投資をしたことがないと、仮に投資に興味あっても、お金を失う怖さのほうが上回ってしまいます。実際にいろいろ調べてから投資をスタートするのが理想ですが、正直、みなさん株を持ってからではないと本気で調べられません。なので、まずは1円でも、1万円でもいいので、無理のない金額で投資を始めてみることをおすすめします」
たとえば2021年に始めるとしたら注目キーワード「新型コロナウイルス」と「ワクチン」で考えるといいそうだ。
「すでにコロナ対策ワクチンが完成し、海外ではすでに接種が始まっています。ただ、そこで製薬会社の株を買うのではなく、例えばコロナで売上減していた業種に投資する、という考え方もあります。他人がおすすめしたから買うのではなく、自分の頭で考え、なぜこの株を買ったのか理解できるようにしてから買いましょう」
老後2000万円を資産形成するなら
斎藤さんによれば、コロナやワクチン以外でも「コンビニ、スーパーで見ることのできる日用品」、あるいは「身近な業界、企業」の株を買ってみるとよいそうだ。
「若いうちから大金を投資して、プレッシャーが負担になってしまうと人生損です。20代のうちは元手もないので、ついレバレッジをかけたり、無理な金額を投資したりする人も多い。それなら、投資は業界の勉強と割り切って行うのも正しいやり方だと思います。
あるいは今から老後2000万円の資産形成をするなら、まずは今の仕事をちゃんとやって、30代になったときに貯金したお金や経験を元手に投資してもいいと思います。もしくは、私みたいに経験をもとに独立や転職などキャリアアップを目指したほうがいいかもしれません(笑)」
「投資」と聞くと、つい難しいものと捉えがちだが、若手ビジネスマンにとっては、まずは自分の将来について考えてみることが投資への第一歩なのかもしれない。
<取材・文/シルバー井荻>