20代社員、社外秘書類を紛失!発見者に「意外なモノ」を請求されてしまう
電話の印象とは違う人物が現れ…
本来は社外には持ち出せませんが、今ほどコンプライアンスが厳しくなかった当時は、ルールを守らない営業部員も多かったそうです。
「幸いにも電話の男性は優しそうな感じだったので、『良い人に拾われて良かった』と思い、すぐに向かうことにしました」。そうして、佐渡さんは待ち合わせ場所の公園で落ち合うことになりましたが……。
「完全にヤバイ見た目の人物だったんです。昔ながらの暴力団員という感じの服装をしていて、顔は俳優の遠藤憲一さん似のいかつい人物でした」
男性の第一声を聞いて、身体が震えたと言います。
金銭を請求されて頭が真っ白に
「電話の時とは全く違う、ドスの効いた声で言われたんです。『おまえ、これ大事な台帳だろ? こんなものなくしたらまずいよなあ? わざわざ拾ってやって連絡までしてやったんだからよ。わかるよな?」
そう言って男性は、こちらに手のひらを広げてひらひらと伸ばしてきます。
「明らかに金銭を要求されている状況だったので、ヤバイことになったと感じて、頭が真っ白になりました。『いくらお支払いすれば、返してもらえるのでしょうか?』と聞くのが精一杯でした」
男はこれみよがしに開いた手を出し、「これだよ」と言って佐渡さんに突きつけたそうです。