bizSPA!

27歳男性、ボーナスで指輪を買ったのに婚約破棄。「縁起が悪い」と質屋も拒否

コラム

買った値段の10分の1以下の価値に

「『え、そこ?』とは思いました。僕に言わないだけで他にも何かあったのかもしれませんけどね」

 プロポーズを断られ、結局指輪も返されてしまったといいます。その指輪はまだ松田さんの部屋にあるとか。恥をしのんで買ったショップに電話したそうですが、残念ながら買ってから1か月以上経っていたので返品できなくなっていました

「どうにかして目の前からなくしてしまいたくて、質屋を巡りましたが、二束三文どころの話じゃありませんでした…。買った値段の10分の1以下の値を付けてくる店もありましたから。物はほぼ未使用で良いんだけど、『名前入り』というのがどうも引っかかるそうでした」

質屋では「縁起が悪い」と言われ…

ボーナス

 松田さんは指輪に彼女の名前と自分の名前を刻印してしまったんです。さすがに他人の名前が彫ってある指輪はなかなか買い手が見つからないでしょうね。

「婚約指輪、というのも高値がつかないポイントらしいです。ある質屋の鑑定士に『売れ筋ブランドでも婚約指輪だと、“縁起が悪い”から安くしても全然売れないです』って言われました。おっしゃる通り、婚約指輪が質屋にあるってことは、その婚約がうまくいってないってことですもんね。

 彼女の10月の誕生日に合わせて指輪を買っていましたが、忘れたころに、ボーナス一括払いの請求がきました……。せっかくボーナスが入ったのにプラスマイナスゼロ。彼女も失い、残ったのは使い道のない指輪だけ。さらに、1月には上司や後輩の結婚ラッシュが続き、ご祝儀貧乏に。だから、『冬のボーナス』って聞くだけでどうしてもテンションが下がってしまうんです」

<取材・文/吉沢さりぃ イラスト/カツオ(@TAMATAMA_GOLDEN)>

ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。近著に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)がある。『日刊SPA!』『BLOGOS』などで執筆。趣味は飲酒
Twitter:@sally_y0720

12

おすすめ記事