28歳会社員、ボーナスアップを社長に直談判…そのほろ苦い結果とは?
サラリーマンなら誰もが魅了される「ボーナスアップ」という響き。経営者側からするとそう簡単に上げたくないのが本音でしょう。
そんな状況下で、自らが先導して経営陣を説得した結果、目も当てられない事態になった人もいるようです。ベンチャーIT企業に勤める桑原航さん(仮名・28歳)は当事者として苦い経験を話します。
ボーナスの額だけが不満だった
「私は基幹業務系のシステム開発などを手掛けてる会社で働いています。コロナになる前は業績も良く、イケイケドンドンな社風も、人の入れ替わりの激しさも全く不満はなかったんです。唯一不満だったのがボーナスの額でした」
新卒で入社してからずっとボーナスは月給の1.2倍のまま。業績は右肩上がりで伸びているのにもかかわらず、なぜか据え置かれていることが不満だったといいいます。
「老舗企業に入った大学の同期が多くいるんですが、ボーナスの時期に彼らが『今年は何に使おうか』と嬉々として話すのがうらやましくて……」
どうにかしてボーナスアップを狙えないかと考えた桑原さんでしたが、そのためには超えなければいけない壁がありました。
有給休暇の日数が増えたことはあっても
「うちの社長は絵に描いたようなワンマンなので、自分ひとりがボーナスアップを主張しても、単に心象を悪くするだけだと思ったんです。なので同僚たちを募り、一丸となってボーナスアップに挑むことにしたんです。年に一度、各社員が社長と面談する機会があるので、そこでお伺いを立てるという作戦です」
ワンマンとはいえ、多数の意見が集まったときには、社内の制度が変わった例も過去にあったそうです。
「数年前に女性社員たちが団結して社長に頼み込んだ際に、有給休暇の日数が増えたことがあったんです。それもあって勝算はあると思いました」